初期のビッくらポンで使用していた人形「たまビーナス」
初期のビッくらポンで使用していた人形「たまビーナス」
初期のビッくらポンが設置された店内
初期のビッくらポンが設置された店内

 このコラムは「おさかなビッくらポン」ということで、基本的には魚やお寿司に関することを書いてきましたが、今日は後半部分の「ビッくらポン」についてです。

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 というのも、私がいるくら寿司広報には日頃からビッくらポンに関する質問や疑問や要望がとても多く寄せられていますので、皆さんのそうした声に、限られた内容ですが、お答えしていきたいと思います。
 
 まずビッくらポンの歴史についてです。くら寿司では1996年から、各座席の投入口にお皿を投入していただくことで、テーブルの上にお皿を積み重ねておかなくてもいい「水回収システム」を導入していました。これは「たくさんのお皿をテーブルに積み重ねているのを他のお客さんに見られるのは恥ずかしい」という女性の方々の声に応えたものでした。

 そして、この投入口にお子さまたちが競うようにして、楽しそうにお皿を投入しているのを見て、お皿を投入することで何かゲームのようなものができたら、もっと楽しんでもらえるのでは……と考えて、2000年に初めてビッくらポンを設置しました。

 当時のビッくらポンは今と違って、お皿を投入するとテーブルの上に設置した人形の足元にあるルーレットが回り、当たると人形が踊り出し、現在と同じくプラスチックカプセルに入った景品がもらえる仕組みでした。テーブルの上で人形が躍っているビッくらポンを覚えている方もいらっしゃるかもしれませんね。

 狙い通り、このビッくらポンはお子さまに大好評だったんですが、テーブルの上にあるとどうしても皆さん触りたくなるようで、掃除がとても大変でした。さらに触るだけでなく、たたいたりする方も多く、壊れてしまうことも多かったようです。02年に注文用のタッチパネルの設置が始まると、徐々に現在の映像式のものに置き換わっていきました。

 ところで、ビッくらポンの景品については、クーポン券など大人もうれしい景品を入れてほしい」という要望を多くいただいています。さしずめ、「大人のビッくらポン」ということでしょうか。

 実は、かつてはビッくらポンのカプセルの中に、現金を入れていたこともあったんです。さすがに現在は無理ですが、お子さまだけでなく大人の方にも喜んでいただける景品についても、検討していきたいとは思っています。どんな景品がいいか、皆さんのご意見を聞かせていただければと思います。

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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ビッくらポンについて一番多い要望とは?