例えば健康志向が強い友人がいたら、彼らの前ではやっぱり砂糖とか糖分の摂取を控えてしまうじゃないですか。でも行きすぎてしまうと常に誰かから監視されているような気持ちになっていきます。

 自分らしく生きるために、無理にいつもの自分とは違う会合に行ったり、仲間をつくったりする必要性も絶対ではありません。会合に行って「もっと違う人たちから褒められたい」になってしまうと、自分らしさではなくて、また違う人の支配下に入ることにもなってしまうから。自分らしく生きることが成功したかどうかの基準は、あんまり人から褒められなくなること。褒められなくなって、「なんか楽しそうだね」と言われたら成功だと思ってください。

 ふたご座は、「我は強いけどトラブルが苦手」という成分を持っています。好きなものや嫌いなもの、自分が美しいと思うものがはっきり決まっていて、エゴの強さを持っている。でもその方向性に走りすぎてトラブルを抱えることを異様に嫌がるんですね。それで自分のエゴや我の強さみたいなものを封印してしまうときがある。かと思えば「もう誰の言うことも聞かない」みたいな時期もあって、従順期と反抗期みたいなものを繰り返す人たちなんです。

 ふたご座が自分らしく生きるというのは、その我の強さ、自分が「これは美しい」と思えるところに帰ること。自分が美しいと思うもののみに接する、という決意が必要になってきます。トラブルは恐れすぎないで。そうすると意外とうまくいくと思います。

AERA 2020年6月8日号

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しいたけ.

しいたけ.

しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

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