余談になりますが、以前北海道の居酒屋で食事をした際に、「シシャモは、本当はオスの方がおいしいよ」と地元の方に教えていただいたことがありました。筆者にとってシシャモとは、卵のプチプチ感を味わうもので、正直身の味を意識したことはなかったので、目からウロコが落ちた思いでしたが、その店で食べたオスのシシャモは、さっぱりとした脂が程よく乗っていて、とても美味でした。でも、北海道以外でオスのシシャモを食べる機会ってあまりないんではないでしょうか?

 海に下る魚として他には鮭やウナギが有名ですよね。

 鮭は川で生まれて海で育ち、産卵の時期になると故郷の川に戻ってくると言われています。一方のウナギは、海で生まれて川や池で育ち、また産卵のために海に下ると言われています。

 鮭のタイプを「遡河回遊魚」、ウナギのタイプを「降下回遊魚」と言います。

 また鮭の中にはワカサギと同じく、海に下らず一生を川や湖で過ごすものもいて、それらには別の名前がつくなど非常に複雑なんです。

 ウナギについては、産卵期には海に下ってグアム沖のマリアナ海溝あたりで産卵すると言われています。

 暑さが本格化してくるこれからの季節、産卵のために2000キロ以上旅をするウナギのお寿司やうな丼でスタミナをつけて夏に備えませんか?

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○岡本浩之(おかもと・ひろゆき)
1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2019年11月から、執行役員 広報宣伝IR本部 本部長

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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