今年は新型コロナウイルスの影響でずれる可能性がありますが、例年だとGWが明けて新緑が深まってくるこの季節は、日本各地で鮎漁が解禁になってくる季節です。
鮎釣り愛好家の方の中には、竿の手入れをしながら、今か今かと解禁日を心待ちにされている方も多いのではないでしょうか。
鮎は、キュウリウオ目に属する魚です。
キュウリウオ? 耳慣れない名前だと思いますが、実際にキュウリウオという魚がいるんです。主に北海道などの冷たい海域に住んでおり、(残念ながら筆者は食べたことがありませんが)焼き魚や天ぷらにすると美味とのことです。
北海道では、スーパーの魚売り場に「きゅうり」と書かれて並んでいることがあり、本州から来た我々は「なんでやねん!」と思わず突っこんでしまいますが、地元では普通の光景のようです。
見られた方は是非TwitterやInstagramのネタとして写真に収められてはいかがでしょうか。
そもそも魚なのにキュウリと野菜の名前がついているってなんだかおかしいですが、もともときゅうりのような香りがすることから命名されました。
確かに鮎も取りたての新鮮な時は、きゅうりのような青々しい香りがしますよね。
ちなみに、英語では「Olive rainbow smelt fish」と言うこともありますので、きゅうりの香りはヨーロッパではオリーブの香りに近いのかもしれませんね。
他に、シシャモやワカサギなどもキュウリウオの仲間になります。どの魚も頭が小さくてスマートな、関西弁でいうところの「シュッとした」体形ではないでしょうか。
そして、キュウリウオの仲間のもう一つの特徴として、川と海を行き来するという特徴があります。
例えば鮎は、川で孵化したあと海に下って、2歳ぐらいになるとまた川を遡って、その後は川で過ごします。シシャモも、川で生まれて海に下り、また川を遡上してきて産卵します。
「ワカサギは海に下らないのでは?」と思われる方も多いと思いますが、ワカサギには、海に下るタイプと一生を湖や川で過ごすタイプがいるんです。凍った湖で氷に穴を開けての釣りが有名なので、淡水魚というイメージが強いのかもしれませんね。