インターハイ予選中止で人生に影響「中高生にも救済を」 パラ走り高跳び・鈴木徹が訴え (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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インターハイ予選中止で人生に影響「中高生にも救済を」 パラ走り高跳び・鈴木徹が訴え

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東京パラリンピック内定選手(走り高跳び) 鈴木徹さん(39)/1980年、山梨市生まれ。SMBC日興証券所属。右ひざ下義足の走り高跳び選手。東京大会で6大会連続出場になる (c)朝日新聞社

東京パラリンピック内定選手(走り高跳び) 鈴木徹さん(39)/1980年、山梨市生まれ。SMBC日興証券所属。右ひざ下義足の走り高跳び選手。東京大会で6大会連続出場になる (c)朝日新聞社

 1年延期になった東京五輪・パラリンピックで、選手や自治体にどのような影響をもたらしているのか、そして今後の課題は。AERA 2020年5月4日-11日号で、東京パラリンピック走り高跳び内定・鈴木徹選手と山口県下松市職員・井田千尋さんが語る。

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●経験生きると信じ心整え時を待つ、中高生にも救済を
鈴木徹さん(39)東京パラリンピック内定選手(走り高跳び)

 東京五輪・パラリンピックの1年延期が決まり、感染拡大が広がる中、気持ちにぽかーんと穴が開いてしまって、1週間練習を休みました。右足の切断面にも傷ができていて。心と体はつながっているので、これまでも気持ちが整わないと体に変化が出ることがあり、今回もそのサインだと感じました。若い頃は体力もあったし、練習量を落とす不安から無理に練習を続けていたと思いますが、焦るとけがにつながってしまいます。今は心を整えることを大切にしています。

 外出自粛が続く中、多くの練習動画がネット上にアップされ、時間もあるから、必要のない練習をしてしまう選手もいるかもしれない。例えば走り高跳びでは足首が柔らかいと力が逃げてしまってよくないので、柔軟性を高めすぎて自分の武器を失うこともある。自分に合った練習を選んでいかなければならないと思います。

 五輪・パラは延期が決まりましたが、高校や中学の最後の学年を迎えている3年生はとてもきついと思います。3月の全国選抜大会は中止になり、インターハイ(全国高校総体)も都道府県予選が各地で中止され、どうなるかわからない。全国大会の成績で大学進学を考えている選手は人生にも影響する。そうした子どもたちの救済の道も考えてほしい。

 今は不安だしつらいけれど、5年後、10年後にはこの経験がものすごく生きると信じています。僕は2007年にスポンサー企業がつぶれてしまい、しばらく無収入になった経験があります。当時はパラスポーツの知名度も低く、次のスポンサーもすぐには見つからなかった。まもなく長男が生まれる時期で、配送業のアルバイトをして家計を支えました。限られた時間で練習しなければならなくなり、競技との向き合い方も変化しました。このとき変なプライドも捨て自分の殻を破ったから長く競技人生を続けられているかもしれない。すべての経験は未来の自分にプラスになると思っています。


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