「入試では在学中の支援が合理的配慮のベースになるので、中学、高校時代の学校での配慮がとても重要になる。特に高校は特別支援教育や合理的配慮の部分で最も遅れているので、しっかり対応していく必要がある」

 高岡さんには、脚本家になりたいという夢がある。演劇や映像系の学部がある私立大への進学を志望したが、障害のある学生への支援や入試の際の配慮が十分でなかったため受験をあきらめ、特別推薦で筑波大の人間学群障害科学類に入学した。

「普通に学力で勝負したかったし、そのために高校では一生懸命勉強したけど、選択できる道が限られていた。でも、脚本家はいろいろな経験をするほど面白い作品が書けると思うので、大学卒業後は教員としてキャリアを積もうと思っています」

(編集部・深澤友紀)

AERA 2020年4月27日号