タコライス(撮影/石原麻里絵)
タコライス(撮影/石原麻里絵)

 外出自粛要請と学校の休校が続くなか、「昼ごはん問題」に悩む人は少なくない。料理研究家のさわけんさんが家庭料理の定番、カレーを特別感のあるごちトーストにリメイク。子どもも楽しく食べられる即実践レシピを教えてもらった。AERA2020年4月27日号から。

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「お昼ごはんに手間をかけてはダメです。前の晩の残りものを大いに活用して、洗い物を増やさないよう、一皿でドーンと出すのがいい。子どもが楽しく食べられるよう、驚きをプラスするのもポイントです」

料理研究家のさわけんさんは、昼食作りのコツをそう言い切る。
たとえば、子どもに人気の高いハンバーグ。好物ならなおさら、多めに作っておこう。

「ここで重宝するのはチリパウダーです。すごく便利なスパイスで、一気にメキシコ風になります。色は真っ赤ですが、辛くはないので小中学生の子どもでも問題ありません」

 ハンバーグはデミグラスソースがかかっていても和風醤油味でも構わない。大根おろしもそのままでいい。余ったハンバーグにチリパウダーをふりかければ、瞬く間にタコミートに生まれ変わる。

 このタコミートを野菜やチーズと一緒にご飯にのせればタコライス。トルティーヤで巻くスタイルにすれば、ランチタイムが子どもたちにとっては楽しいイベントになる。

「どっさり野菜を入れてもタコミートと一緒なら、自然と食べられます。冷蔵庫にある野菜なら、なんでもいいんです」

 そう、リメイク昼ごはんにぜひ盛り込みたいのが、野菜を一緒にとるということだ。親としては、不足しがちな野菜を上手に補って、給食と同等の栄養バランスをとりたいところ。1児のパパでもあるさわけんさん、ハンバーグからのタコライスをよく作るという。

 ちなみに、「崩す」「刻む」という手法も、リメイクのテッパン。餃子や焼売が1個残れば、刻んでチャーハンやパスタの具材に使えばいい。

 続いて登場したのは肉じゃがだ。もしも具材が少なくなって煮汁だけになっていたとしても、具材のうまみと栄養分が溶け出した煮汁を使わないのはもったいない。そんなときは肉うどんにアレンジしよう。

「すき焼きのシメのうどんをイメージして。麺つゆと砂糖で甘辛さを加えて、冷凍うどんを加えるだけで完成です」

 具材が若干心もとなくても、卵を入れれば栄養価もアップする。今回は食べ応えを重視して半熟のゆで卵をのせてみた。

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