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東京五輪を来年開催するために クリアしなければいけない課題山積

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「復興の火」として東日本大震災の被災地を巡回した聖火は、4月は福島県内で保管される(写真/朝日新聞社)

「復興の火」として東日本大震災の被災地を巡回した聖火は、4月は福島県内で保管される(写真/朝日新聞社)

 新型コロナウイルスの影響で来年に延期になった東京オリンピック・パラリンピック。1年後に無事開催するためにクリアしなければいけない課題は何か。小中学生向けニュース月刊誌「ジュニアエラ」5月号では、専門記者が解説した。

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 今年の夏に行われる予定だった2020年東京オリンピック・パラリンピックが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で、1年程度延期されることが決まった。戦争でオリンピックが中止になったことはあったが、延期になるのは近代五輪では初めてだ。

 コロナウイルスの感染の中心がアジアだったとき、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は、「予定通りに開催する」という姿勢を崩さなかった。それが、イタリアを中心としたヨーロッパ各国やアメリカに感染が広がると、流れは変わった。3月22日、バッハ会長が延期も含めて検討する、と公表し、「4週間以内に結論を出す」と語った。それからわずか2日後の24日、バッハ会長と安倍晋三首相が電話で会談し、「1年程度の延期」で合意した。

 4週間が2日に短くなった背景には、欧米各国のオリンピック委員会や競技団体の突き上げがあった。ノルウェーやブラジルなど多くの国が延期を求めると、カナダのオリンピック委員会が、「この夏開催なら選手を派遣しない」と公表。さらに、アメリカが代表候補選手へのアンケートを踏まえ、延期を要請したことで、流れは決まった。多額の放映権料をIOCに支払っている米テレビ局のNBCが延期を容認したことも、大きかった。日本側にも、26日に国内で始まる聖火リレーの前に、一定の結論を出したい、という思惑があった。

●膨大な費用・作業が必要になる

 その後のIOCと日本側の話し合いで、五輪の開幕日は21年7月23日に決まった。現在の新型コロナウイルスの感染拡大を考えると、1年程度の延期は妥当ともみえるが、課題は山積みだ。

 まずは、競技会場や選手村を確保しなければならない。今大会では、会場やメディア施設として、幕張メッセ(千葉県千葉市)や東京国際フォーラム(東京都千代田区)、東京ビッグサイト(東京都江東区)などを利用することになっていた。これらの施設を、準備も含めて長期間、再度確保することになる。今大会向けに仮設でつくった施設は、1年分の維持費がかかる。


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