いま休校中の子どもたちは多いでしょう。今年は新学年のスタートもいつもとは違います。自主学習しなければいけないケースも多いからこそ、いつもより勉強との向き合い方が大事になります。『QuizKnockの課外授業シリーズ01 勉強が楽しくなっちゃう本』(朝日新聞出版)が好評発売中のQuizKnock代表、伊沢拓司さんが、「ジュニアエラ5月号」で勉強が楽しくなっちゃう秘訣を教えてくれました。

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 勉強って何のためにするのか、みなさんは考えたことありますか? 僕は勉強に限らず、何か知識が身につくと、「楽しく見えること」が増えていくと思っているんです。例えば、国語である文章を読んだことによって、「そうか、そういう考え方をする人もいるんだ」とわかると、それに似た考えをする人のこともわかってきて、仲良くなれる。社会で覚えた地名がテレビ番組で特集されていたりすると、「長野県ってこういうところなのね、行ってみたいな」とか。一つのことを知ると、その周りにあるものが輝きだして、また知りたくなって、自分の世界がどんどん広がっていくんです。

 でも楽しいはずの勉強なのに、なぜか楽しめない、やらされてる感がある人はたくさんいるはず。そういう僕も、小学生のころは、最初から勉強自体が楽しかったわけじゃなかったんです。ただ、点数で友達に勝って自慢したかった。勝つ自分を妄想しながら勉強したら、最初の辛いところを突破できました。そう、最初は辛いんです。最初のきっかけは何だっていいと思います。人と競争するのが好きじゃない人は、テストでこの点数が取れたらご褒美に何かを買ってもらうとかでもいいんです。

 勉強は長丁場だから、最初から無理しちゃだめです。自分に合った勉強法を見つけるのが一番だけど、これが意外と難しい。勉強していて「これはおもしろいな」と思うことがあったら、それについて親や先生と話したり、日記やメモで残したりしておくといいと思う。大人が似たようなおもしろいことを見つけてくれたり、自分で後から見つけられたりして、勉強の楽しさが広がっていきます。

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AERA編集部
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