漢字は前の学年に遡り、完璧に書けるようになるまで練習する。時には親子で、画数を指定して、どちらが多く書けるか競争するなどゲームの要素を採り入れると楽しめる。

 計算と漢字が終わったら、佐藤さんは算数と国語を中心とした教科書の予習を勧める。

「授業が再開したら遅れを取り戻すため、相当進度が速くなるはずなので、教科書を先取りしておきましょう」

 スケジュールの「日替わりアクティビティー」には、普段できないことを採り入れてみよう。佐藤さんのお勧めは工作や折り紙だ。実際にわが子には工作の本を1冊購入し、作らせた。

「難易度順に並んでいるので、順番に進めると子どものスキルが上がって自分でできるようになります。できたらシールを貼ると、達成感を得られます」

 東京都中野区在住の新小学6年男児の母親(48)は、3月まで企業内保育士として働いていたが、休校をきっかけに退職。「家にこもりっぱなしなので、気分を変えようと思って」と、いまは親子でいかに楽しく過ごすか、試行錯誤しているという。天気の良い日は庭にテントを張り、親子でおやつを食べたり、オセロをしたりして過ごしている。こんな過ごし方はどうなのか。佐藤ママはこう話す。 

「母親がイライラしていると、それが子どものストレスになる。勉強は、少しぐらいの遅れはすぐ取り戻せます。子どもとゆっくりできるチャンスと、前向きに捉えて過ごしましょう」

 リフレッシュには、人混みを避け、公園の散歩やドライブもお勧めという。(ライター・柿崎明子)

AERA 2020年4月20日号