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若者の社会活動が映画に 韓国カルチャーはスピーディな社会変化がクリエイターを刺激

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小柳暁子AERA
ソウル・乙支路。専門商店や中小の町工場などが軒を連ね、物づくりも盛んだが、現在は再開発地域となっている(写真:長谷川唯)

ソウル・乙支路。専門商店や中小の町工場などが軒を連ね、物づくりも盛んだが、現在は再開発地域となっている(写真:長谷川唯)

 何かをやりたいと思ったら大資本に依拠せず、何でも自分たちでやろうというDIYの精神と行動力がある韓国のポップカルチャー。若い才能が積極的に登用され、政治や社会運動が映画や文学に与える影響も大きい。AERA2020年3月30日号の記事を紹介する。

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 韓国カルチャーの特徴としてアンダーグラウンドシーンとメインストリームのシーンがジョイントすることが多いという点がある。例えばファッションの世界ではスタイリストが起点だ。インスタグラムのフォロワー数が5千人くらいのブランドでもキャッチして、アイドルが着用することがあるという。ソウルで雑誌のデザイナーをしているErinamさんはこう言う。

「大企業でもフットワークが軽く、若い才能を積極的に使っていこうという、上にいる人たちの心意気を感じます。これが新鮮で面白いコンテンツを生み出す鍵になっていると思います」

 一方、ソウルは流行の移り変わりが速く、再開発による土地や物件価格の高騰など生活は決して楽ではない。店やクラブが半年や1年で閉店することもよくある。そのスピード感はクリエイターやアーティストの活動にも常に大きな影響を及ぼしていると、日韓のクリエイターの交流を撮っているフォトグラファーの長谷川唯さん(29)は思う。

「朴槿恵(パククネ)弾劾デモやプライドパレードなど、この数年の社会運動を彩ってきた若者たちが、現在ソウルの最前線のストリートカルチャーやクリエイティブな仕事の現場で評価を得ているということも大変興味深いです」

 著書『ポスト・サブカル焼け跡派』で、日本のサブカルチャーを社会的な観点から分析し、韓国でのDJ経験もあるテキストユニットTVODのパンスさん(35)も「韓国のインディペンデントなカルチャーは政治や社会運動との関連性も高く、日本から見て参考になるところがたくさんある」と言う。例えば、ドキュメンタリー映画「パーティー51」(チョン・ヨンテク監督)では、韓国の下北沢といわれる弘大(ホンデ)地区の再開発によって活動が難しくなってきたバンドが、ユーモアを取り入れながら社会運動を起こしていく様を描いている。


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