また現在、文部科学省が進める地域連携の要である「コミュニティースクール」普及のコンサルも行っている。コミュニティースクール、つまり「学校と保護者、地域が一緒になって学校運営にかかわり、子どもの成長を支えていく仕組みづくり」は、定年前に校長をやっていた東京都杉並区の天沼小学校でずっとトライ&エラーしてきたことだ。

 私はこれからの学校運営の3種の神器は「科学技術の推進×多様性の享受×地域連携」だと考えている。この2年間、どっぷりとテクノロジーを推進する仕事についていたが、引き続き、このようにテクノロジー業界に身を置くことは、心理士として発達障害児者とIT教材との親和性を探ることもできる。

 また、学校と地域を結ぶ手法として、また、リモートPTAなどの都市型の新しい学校スタイルを考える上でも、テクノロジーは欠かせない。

 少しだけかじったテクノロジー分野を生かして、「多様性」と「地域連携」の分野にも引き続き身を置いていたい。

 まもなく私は、64歳。「もう64歳か、まだまだ64歳か」は、これからの自らの身の振り方で決まるのだろう。まだまだ、やりたいことはたくさんある。もうひと頑張りパラレルワークを続けよう。

 今回で本連載は終了するが、子どもたちの成長や次世代を支える上で必要だと思われるトピックは不定期なからも、自身の学びが続く限り投稿させていただきたい。

 読者の皆様に感謝。またどこかでお会いしましょう。

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福田晴一

福田晴一

福田晴一(ふくだ・はるかず)/昭和31(1956)年、東京都生まれ。みんなのコード学校教育支援部主任講師、元杉並区立天沼小学校校長。約40年の教員生活を経て、2018年4月NPO法人「みんなのコード」に入社。61歳で新入社員となる。2020年度からの小学校におけるプログラミング教育必修化に向け、指導教員を養成すべく、全国を東奔西走中

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