1.赤ちゃんの触る離乳食と親が与える離乳食を分ける


 まだ口に入れることよりも、触ることに興味のある赤ちゃんですので、今日食べる全ての離乳食を赤ちゃんの目の前に置く必要はありません。大半は親が持っておいて、赤ちゃんが触っていい分だけ赤ちゃん専用の器に入れ自由に触らせます。赤ちゃんが触っている時に、親は食べさせていてOKです。

2.時間を決める
 グチャグチャしてもいい時間を決めます。この時間は、親がストレスにならない程度でOK。保育所での目安時間は、赤ちゃんがある程度満足するまで食べた10~15分程度。やめるときは潔く「ごちそうさまします」と引き揚げます。

3.グチャグチャになるメニューは夜だけ
 赤ちゃんが触ってグチャグチャになるメニューを出すのは、親の時間に余裕がある「夜だけ」などと決めてしまいます。時間に余裕があると、心にも余裕ができるので、赤ちゃんのグチャグチャ食べにイライラすることも軽減されます。手づかみ食べが上手になってきたら、朝、昼もOKにして徐々に時間を増やしていきましょう。

(2)一度口に入れたものを出してもう一度食べるとき

 口に入れたものを出してまた食べるなんて、大人にとっては考えられないことですが、自分で食べられるようになる1歳頃の赤ちゃんにはよくある行動なので心配しなくてもOKです。多くの赤ちゃんが出した食べ物をじーっと見てから口に入れています。もしかすると、口に入れたはいいけれど「あれ?私、今何食べているんだっけ?」と思い、出して観察いるのかもしれません。赤ちゃんにとっては食事の時間は学ぶことでもあります。自然としなくなるので、しばらく見守ってあげましょう。

(3)立ち歩いて食べるとき

 離乳食後期(9~11カ月)以降になると、赤ちゃんの身体の動きも活発になってきます。特に1歳以降、伝い歩きや独歩が始まってから、椅子に座って食べていた赤ちゃんが、一口食べては歩きを繰り返す時期があります。「座りなさい!」と言ってもにやりと笑ってトットットーと素早く逃げていきます。この時の赤ちゃんの心境は「立ったことで注目してくれた!」です。ですので、こんな時は淡々と行動します。椅子から立った赤ちゃんを追いかけて椅子に連れてきて「座るよ」と言って座らせ、離乳食を口にひとさじ。また立ったら、同じように連れ戻し「座るよ」と言って座らせます。立ち歩いて食べることを習慣にすると「食事は立って食べてもOK」なものになりますので、必ず座らせます。

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ポイントは淡々と言うこと