◆パラリンピックにも競技がある!【カヌー】


 パラリンピック競技のカヌーは2016年のリオデジャネイロ大会から正式競技となり、障害の程度や運動機能によって分けられた三つのクラスで、スプリントのカヤック部門だけが行われた。東京大会では、同じくスプリントのカヤック部門に加えて、スプリントの「ヴァー」部門も新たに行われる。

(5)パラだけの艇「ヴァー」には浮きがついている
「ヴァー」は五輪にはなく、パラリンピックだけの部門だ。艇の左右どちらか片方に、バランスをとるためのアウトリガー(浮き)が付いている。太平洋の島々で古くから用いられていたもので、競技に取り入れられたのは最近のこと。カヌーを安定させる効果がある。

【オリ・パラのうんちく】

 各国の選手たちが集う選手村には、生活に必要な施設がそろうほか、様々な物語が生まれている。

 近代五輪が始まったころ、選手は一般のホテルに泊まっていた。しかし、1924年のパリ大会(フランス)で宿泊用のコテージがつくられたのをきっかけに、32年のロサンゼルス大会(アメリカ)から、各国の選手や関係者たちの宿泊施設を集めた「選手村」が正式につくられるようになった。

 選手村はただの宿泊施設ではない。長い期間、選手たちが快適に過ごし、万全の状態で競技に臨めるよう、トレーニング場のほか、食堂、病院、銀行、美容院などもそろっている。64年の東京大会では、ブルガリアの選手が結婚式を挙げてもいる。

 2020年東京大会の選手村は東京・晴海。14~18階建ての宿泊棟21棟などが建設され、五輪では1万8千人、パラリンピックでは8千人が宿泊予定。大会後は50階建ての2棟を加え、計約5600戸のマンション群が整備されるそうだ。

※月刊ジュニアエラ 2020年3月号より

ジュニアエラ 2020年 03 月号 [雑誌]

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AERA編集部
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