※写真はイメージ(gettyimages)
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 2月8日、木村拓哉が東京・国立代々木競技場第一体育館で、ソロ初のライブツアー「TAKUYA KIMURA Live Tour 2020 Go with the Flow」をスタートした。木村拓哉はいま、何を思いどこにいるのか。AERA 2020年2月24日号から。

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 隠しようのないスターのオーラがギラギラと放たれていた。

 ステージ下からポップアップで勢いよくジャンプして登場すると、身体を大きくそらし「YEAH!」とシャウト。ブルースハープを吹き鳴らし、ダンサーたちを従えてダイナミックに踊った。バンドと客席を指さすと、「READY?」と低い声で問いかける。

 冒頭から、一つ一つの動きが観客を魅了する。完璧なショーマンシップだ。

 2月8日、木村拓哉(47)が東京・国立代々木競技場第一体育館でソロ初のライブツアー「TAKUYA KIMURA Live Tour 2020 Go with the Flow」初日公演を開催した。

 木村といえば、昨年末放送の連続ドラマ「グランメゾン東京」や今年1月の二夜連続ドラマ「教場」など、主演作が話題を呼び、俳優として充実した活動を展開している。一方で、ステージに立つのは5年ぶりだ。音楽活動からはしばらく遠ざかっていたが、1月8日にリリースした初のソロアルバム「Go with the Flow」で本格的にソロアーティストとしての活動をスタート。このアルバムを引っさげてのライブツアーだ。

“等身大の木村拓哉”というアルバムのコンセプトに合わせ、ライブでも、セットリストの構成、グッズの選定やペンライトの色、デザインに至るまで、本人が細部にこだわりを貫いて、スタッフと共に作り上げていったという。その狙いどおり、ライブ会場は、現在の木村の多面的な魅力をすべて見せる場になった。

 印象的だったのが、木村拓哉の“ロックスター”としての存在感だ。

 いきものがかり・水野良樹提供の「NEW START」では、「さあ ここがNew Start!」と高らかに歌い上げ、忌野清志郎が提供したSMAP時代のソロ曲「弱い僕だから」は力強い声を響かせる。もともと70~80年代のアメリカンハードロックに憧れて育ったという彼のルーツを感じさせるアグレッシブなパフォーマンスだった。

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