韓国「GSOMIA破棄」再浮上 新型肺炎の逆風で“総選挙の好材料探し” (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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韓国「GSOMIA破棄」再浮上 新型肺炎の逆風で“総選挙の好材料探し”

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牧野愛博AERA#新型コロナウイルス
新型コロナウイルスに対応するため、文在寅大統領(中央)らはソウルの保健所を視察した/2月5日(韓国大統領府ホームページから)

新型コロナウイルスに対応するため、文在寅大統領(中央)らはソウルの保健所を視察した/2月5日(韓国大統領府ホームページから)

韓国の街中でもマスク姿の人々の姿が目立つ/2月12日午後7時ごろ、ソウル市内の地下鉄乙支路入口駅近くで(撮影/亜洲経済・韓ジュノ記者)

韓国の街中でもマスク姿の人々の姿が目立つ/2月12日午後7時ごろ、ソウル市内の地下鉄乙支路入口駅近くで(撮影/亜洲経済・韓ジュノ記者)

 韓国での新型コロナウイルスを巡る反応は日本を上回る勢いだ。4月に控える総選挙だけでなく、日韓関係に影響を及ぼす可能性も出てきた。AERA2020年2月24日号で掲載された記事を紹介する。

【写真】ソウル市内、マスク姿の人々

*  *  *
 2月初めに訪れたソウルは、新型コロナウイルスの話題で持ちきりだった。通行人の8割以上がマスク姿。3月からの新学期を先延ばしにする大学、大人数での会議を禁じ、海外出張後に一定期間の自宅待機を命じる企業などが続出した。

 身構えるのは知識人も同じだ。かつて情報機関、国家情報院の局長を務めた70代の知人は2月半ばに予定していた沖縄旅行を中止した。この知人は、繁華街の明洞など、多くの中国人が訪れそうな場所には行かないようにしているとも語った。

 韓国人が緊張するのも無理はない。面会した知人たちが口をそろえたのが、2015年に感染者186人、死者38人を出した中東呼吸器症候群(MERS)の惨事だ。知人の一人は「MERSの流行は人災だった」と語る。大規模病院での院内感染や韓国政府の対応が甘かったことが被害を広げたからだ。

 当然、4月15日に総選挙を控えた文在寅(ムンジェイン)政権も気が気ではない。文大統領は2月9日、中国から帰国した韓国人が隔離生活を送っている中部の忠清北道鎮川(チュンチョンブクドチンチョン)と忠清南道牙山(チュンチョンナムドアサン)を視察。丁世均(チョンセギュン)首相も2日、過去2週間内に中国湖北省を訪れた外国人の入国を禁じると発表した。

 ただ、韓国大統領府ホームページには「中国人の入国禁止」を求める国民請願数が70万件に迫る勢いを見せている。就任したばかりのシン海明(ハイミン)駐韓中国大使が2月4日、ソウルの中国大使館で会見し、韓国の政策について「貿易や移動の制限を勧告していない世界保健機関(WHO)の方針に従うべきだ」と介入する趣旨の発言をし、韓国人の反発を買った。総選挙までの実現を目指していた習近平(シーチンピン)中国国家主席の韓国訪問も不透明だ。


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