沖縄SVのオーナーも務める高原さんは、チーム運営の重要な柱としてもこのプロジェクトを位置づける。

「自分たちはまだどうしてもスポンサーさんに頼らないといけないところがある。このコーヒー農場経営が、将来の持続的な一つの収入源としても成り立っていけるようにしたい。チームの課題、地域の問題を、いろんな人たちと協力しながら解決していきたいと思います」

 高原さんは、さまざまな分野で活動する人々を繋げていく「ハブ」のような役割をスポーツが担えるのではないかと思っている。

「それぞれが単体で頑張るんじゃなくて、二つ、三つ、四つと合わさって新しいものを創り出す。これからの時代は、違う分野の人たちが集まり協力し合うことで、今まで不可能だったものを可能にしていく世の中になっていくんじゃないかと思うんです。そういったことができるんだというのを見せたい。それがいろいろな形で、日本全国どこでも生まれるきっかけになれるように頑張りたい」

 いくつになっても、どんな舞台でも、挑戦は続くのだと高原さんは力強く言った。(写真家・ライター・普久原朝日)

AERA 2020年2月10日号