撮影/岡田晃奈
撮影/岡田晃奈
撮影/岡田晃奈
撮影/岡田晃奈
撮影/岡田晃奈
撮影/岡田晃奈
AERA 2020年1月20日号より
AERA 2020年1月20日号より

 40歳を過ぎたころから悩みが深まる「なにを着たらいいのか」問題。この世代の女性たちから支持を集める専門家に、ビジネスでの着こなしを聞いた。

【写真】大事なプレゼンや会議のときの勝負服はコチラ

*  *  *

 20代の頃は、若いだけでなにを着ても許されると思っていた。けれど40歳を過ぎると、そうはいかない。責任のある仕事が増え、顔を合わせる相手も、参加するイベントも増えていく。TPOを意識しながら、似合う服をどうアップデートしていけばいいのだろうか。

 セレクトショップ「M’S STYLE(エムズスタイル)」の代表取締役で、デザイナー、バイヤーでもあるひがし紀子さん(58)のもとを訪ねた。ひがしさんは、通販専門チャンネル「ショップチャンネル」のカリスマゲストとして1時間で2億円の売り上げを記録した。

 ひがしさんによると、40代以上の女性たちの多くが口にするのはやはり「なにを着たらいいのかわからない」だという。

「いまの40代後半から50代前半の女性はバブルも経験しているので、おしゃれをしたい、という気持ちは強い。でも、50代の売り場に行くと、全体的にサイズが大きいものが多く、逆に20代、30代のところに行くと、ファストファッションをはじめとする均一化されたものしかない。『それではつまらないな』と言われるお客様は多いです」

“体形の変化”という問題も付きまとう。痩せていても下腹は出ていて……という悩みを口にする人は少なくない。それは“姿勢の悪さ”からくるものも多いと、ひがしさん。下腹を引っ込めて、胸を広げて立つ。少し意識するだけで変わる。

「体形を維持するためになにか始めるなら、毎日続けることが大切。効果は1カ月以上してから目に見えるようになる。少なくとも数カ月は続けてみること。諦めたら終わりです(笑)」

 40代以上の女性たちに多くのファンを持つひがしさんに、ビジネスシーン別にスタイリングをしてもらった。「通常のオフィスで」「大事なプレゼンや会議のときの勝負服」「ちょっとしたビジネスパーティーシーン」という三つのシチュエーションを想定。スタイリングをするうえでひがしさんが強調していたのは、「トータルで見る」ということ。スカートの色、メイク、髪の毛の色……。すべてを考えてはじめて似合うものが見えてくるのだという。

 通常のオフィス服として選んだのは、ジャケットとプリーツガウチョパンツ。

「ジャケットの丈を短くすることで、細身効果、脚長効果も抜群。年齢が上がるにつれ、丈のバランスも重要になってくる。きちんとかつエレガントに見えるスタイリングです」

次のページ