うまいボナーラ(撮影/文田信基(料理)、写真部・高野楓菜(お菓子)
うまいボナーラ(撮影/文田信基(料理)、写真部・高野楓菜(お菓子)

 2019年に注目を集めた、じゃがりこで作るフランスの郷土料理「じゃがアリゴ」。レシピがツイッターで公開されると、1日も経たないうちに10万回以上リツイートされた。お菓子をアレンジするお菓子料理が広がっている。

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 昨年10月には、じゃがりこの進化版、「じゃが湯りこ ポテトサラダ」を販売。容器に直接お湯をそそぎ、ポテトサラダとしてよりおいしく食べられるようにした。

 さらに、カルビーでは「とうもりこ」「さつまりこ」などじゃがりこの姉妹品、「素材りこ」シリーズのアレンジレシピもサイトで公開している。

 コンビニやスーパーにはあまたのお菓子が並んでいる。お菓子を料理に応用でき、さらにおいしいなんて、なんとも手軽で楽しそうではないか。

 上手につくる術を知りたい! ということで、協力を仰いだのが、科学する料理研究家であり、毎月30~50品の食品や調味料を実食検証するというさわけんさん。辻調理師専門学校で11年間西洋料理を教えた、フレンチのプロでもある。

 そんな御仁に編集部が出した要望は、「包丁をあまり使いたくない」「火も使わずできればレンチンで」「コンビニでも手に入る食材で」、さらには「できたら“映え”も重視して」。わがまま放題だが、さすがはプロ、さわけんさんは余裕の笑みを浮かべ、コンビニやスーパーで買ってきたお菓子で試作を重ね、料理を考案してくれた。

「使いやすさでは、じゃがりこがやはり断トツ。意外性があって楽しいのは海鮮ごのみです。チョコレートは主張が強いので、それを生かす形がいいですよ。クッキーなど水を含ませて戻らないものは、料理には使いにくいと思います」(さわけんさん)

 お菓子料理を作るうえで、コツは二つある。ひとつは、じゃがりこならイモ、海鮮ごのみなら小麦というように、お菓子を「素材」として捉えると、レシピを組み立てやすい。もうひとつのコツは、お菓子を「調味料」として利用すること。

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