事務局を務めるのは外交・政治に関する政策提言を行うNPO法人「新外交イニシアティブ」(ND)だ。猿田佐世代表は、沖縄と本土の問題意識の共有が不可欠と強調する。

「全国世論調査でも『辺野古』に反対する民意は多数を占めています。しかし、さまざまな社会問題の中で『辺野古』の問題を自分の生活に直接かかわる最重要課題、とまでは本土では実感しにくいのが現実です」

 このためキャラバンでは、引きこもりの人や障害者の支援にかかわる20~30代にも登壇してもらい、人権や民主主義といった観点から基地問題との接点をつむぐ議論も展開している。(編集部・渡辺豪)

AERA 2020年1月13日号より抜粋

著者プロフィールを見る
渡辺豪

渡辺豪

ニュース週刊誌『AERA』記者。毎日新聞、沖縄タイムス記者を経てフリー。著書に『「アメとムチ」の構図~普天間移設の内幕~』(第14回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞)、『波よ鎮まれ~尖閣への視座~』(第13回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞)など。毎日新聞で「沖縄論壇時評」を連載中(2017年~)。沖縄論考サイトOKIRON/オキロンのコア・エディター。沖縄以外のことも幅広く取材・執筆します。

渡辺豪の記事一覧はこちら