一方、都市と地方で分かれる食べものもある。都市で多く消費され、地方で少ないものは、たとえば加工食品では紅茶やジャム、野菜ではピーマンやレタスなど。これらは明治以降に日本に入ってきた比較的新しいもので、都市部で人気が高く、地方ではあまり食べられていない。

 肉や魚、干物など伝統的な食べものは東西で分かれ、比較的新しいものは都市と地方で分かれるといえる。

 東西の食文化を分ける境界線は、南は静岡から三重の間であいまいに分かれるが、北は新潟と富山の間ではっきり分かれる。太平洋に面した海岸沿いは平らで行き来しやすいが、新潟と富山の県境に近い親不知(新潟県)には断崖絶壁があり、人々の交流をはばんだからだ。方言なども親不知で東西に分かれるという。

【名字にも地域性がある!】
「鈴木さん」は全国に約179万人いて、日本で2番目に多い名字。全国どこにでもいそうだけど、東日本に多く、西日本に少ない。静岡では20人にほぼ1人いる計算だけど、佐賀では2千人に1人しかいない。逆に日本で4番目に多い名字の「田中さん」は、西日本に多く、東日本に少ない。

※月刊ジュニアエラ 2020年1月号より

ジュニアエラ 2020年 01 月増大号 [雑誌]

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AERA編集部
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