産後は心も不安定。周囲に頼りながらゆったりした気持ちで育児をしたい(写真/gettyimages)
産後は心も不安定。周囲に頼りながらゆったりした気持ちで育児をしたい(写真/gettyimages)

 産後は、赤ちゃんとの新たな生活で、心も身体も普段とは違う状態。加えて、妊娠中に出ていた女性ホルモンの分泌量が一気に減り、母乳を出すためのホルモンの分泌が増えるので、女性の心は不安定になります。待ち望んでいた赤ちゃんが産まれたら、幸せな毎日が訪れる!と思っていたのに、思い描いていたものと違い「私、しんどいかも」と思った時は、気分転換が必要です。

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●こんな時は気を付けてほしい産後の体調

「私、しんどいかも」と自分で気づけるといいのですが、気づけない場合もあります。特に「私がしっかりやらなくちゃ!」と責任感が強く、「もっと赤ちゃんのためにできることがあるはず!」と満点を目指してしまうお母さんは要注意です。真面目に赤ちゃんと向き合っているお母さんほど、知らず知らずのうちに、しんどくなっている可能性があります。例えば、

・気持ちが落ち込む
・いつも疲れている
・家事がうまく進まない
・好きなことをする意欲がない
・突然、涙が流れる
・寝付けない
・眠りすぎる
・夫を避けてしまう
・イライラする

 このような症状が出ている時は、自分一人で抱え込まず、夫や家族に相談。症状が長く続く場合は、産後うつの場合もありますので、出産した産婦人科など専門医に相談しましょう。

●しんどくなる前にできる産後の気分転換方法

 子育てには人それぞれ「理想の母親像」があるはず。「理想の母親」「いい母親」に少しでも近づくために少し無理をしていませんか? 赤ちゃんの泣き声が耳にひびいたり、赤ちゃんのことをかわいいと思えない瞬間があったりしたら、気分転換をします。

・数分でいいのでひとりの時間を作る
赤ちゃんを、安全な場所に寝かせて。毎日、お母さんだけの時間を作るようにしましょう。その時間は3分でもOK。甘いものを食べて、お茶を飲んで。深く深呼吸しましょう。

・夫や友人に話す
育児の悩みは、「できない母親」のレッテルをはられそうで人に相談しにくいものです。でも、そんな心配する必要はありません。頑張っているからこそ、しんどくなってしまうあなたは決して「できない母親」ではないのです。誰かに話を聞いてもらえるだけで気持ちがラクになります。その場で解決しなくてもOK。夫や友人に、今の気持ちを聞いてもらいましょう。

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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赤ちゃんと一緒に泣くのもいい?