子どものうちから備えたい、AI時代に生き残るための探究的国語力とは?

 AIの発達やグローバル化などに伴い、今、日本の教育は大きな変革期を迎えています。そんな変化の激しい予測不能な社会でわが子にどんな力を身につけさせたらよいのかと、不安に感じている親御さんも多いことでしょう。『AERA with Kids冬号』(朝日新聞出版)ではこれからの社会で必要な力について解説しています。

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「今子育て中の親御さんたちは、たくさん勉強をしていい学校に入り、一流企業に就職できれば将来は安泰、と思っていた方が多いのではないでしょうか。しかし長い歴史から見れば、このようなレールに乗ってやっていけばいい、という時代はあまりなく、変化に対応しながら生き抜く力が必要とされる社会がほとんどだったのです」

 そう話すのは、子どもたちに探究型の学びを教えている「知窓学舎」塾長の矢萩邦彦さんです。

「AIなどの情報処理技術が発達した現代では、自分の考えをしっかり持ち、自分で判断し、自ら興味を深めていくような教育が求められています。その手段の一つが探究的な学びであり、今後の社会の変化に対応する力の源になると思っています」

 AIの急速な発展で、あらゆるもののデジタル化が進み、今ある多くの職業がなくなるといわれています。そう聞くと、AIによって子どもの将来が脅かされてしまうのではないかと不安を抱く方もいるかもしれません。

「それは大きな誤解で、これまでも新しい技術のなかで人間の役割が変わってきたように、今後も共存しながら役割を分担する、と思えばよいのではないでしょうか」と、矢萩さん。

「AIは大量のデータを処理することで、知識や情報をつなげたり、分析できたりはするけれど、自己決定する能力は持っていない。そういう意味で、これからは考えて判断する部分が人間の役割になるのは間違いないと思います」

 では、自分で考えたり判断したりするための思考力はどうしたら身につくのでしょうか。

「自分の考えを頭の中でめぐらせるときは母語を使います。つまり、まず母語である日本語をうまく使いこなせるようになることが大切で、これこそが『国語力』だと考えています。日本語でしっかり考えることができ、正しく読み、書き、聞き、話す力です」

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国語力は日常生活で鍛えられる?

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