離乳食をあげる際は、赤ちゃんと会話しながらゆっくりが大事(写真/gettyimages)
離乳食をあげる際は、赤ちゃんと会話しながらゆっくりが大事(写真/gettyimages)

 離乳食が進んで、離乳食後期(9~11カ月ごろ)になると、食材の大きさが5~7ミリメートルになります。この頃から気になる食べ方のひとつが、噛まずに飲み込んでいる「丸のみ」。丸のみする子は、口の中に食べ物が入った瞬間に「ゴックン」と飲み込み、すぐに次を欲しがり、口を開けます。なかなかの勢いで「ゴックン」と飲み込むので、のどに詰まらせやしないかドキドキすることもあります。今回は、離乳食を丸のみして噛まない子の、噛まない原因と噛んで食べさせるためのコツを話します。

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●丸のみの原因はなんでしょう

「うちの子、もしかして、丸のみしているかもしれない!」と思った時、子どもの食べる様子を観察します。見るポイントは5つです。

・食べ物が軟らかすぎない?
噛まなくていい軟らかい食べ物が口の中に入ると、丸のみすることがあります。離乳食は軟らかくしたり、小さく刻んで赤ちゃんが食べやすい形状にしたりすることが基本ですが、歯茎や歯で噛めるようになってきたら、噛む練習ができるメニューを準備します。

・水分で流し込んでいない?
食べ物を口に入れたら、すぐにコップや汁の入ったお椀を手にして、水分で流し込んでいませんか? もしそんな姿が頻繁に見られたら、水分は、赤ちゃんの手が届かない場所におき、流し込まないように見守ります。

・次々食べさせていない?
一口目を赤ちゃんが食べているのに、すぐに次のひとさじをすくって、赤ちゃんの口の前にスタンバイさせていたら? きっと赤ちゃんは、慌てて口の中の食べ物を飲み込むでしょう。赤ちゃんがゴックンと飲み込んでから、次のひとさじを与えるようにします。

・次々食べたがっていない?
食欲旺盛な子は、次々食べたくて、食べ物が口の中に入ったかと思うと、ママが次のひとさじをすくう前に「早くちょうだい!」と、訴えます。そんな場合は「にんじん美味しいね」などと話しかけながら、意識的に食べる間隔を開けます。

・上あごに食べ物をこすりつけていない?
食べさせる時に、スプーンを口の中に入れ、すくい上げるように食べ物を上あごにこすりつけていませんか? このスプーンの使い方では、丸のみしてしまいます。

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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よく噛ませるためのコツとは?