差別問題“日本型謝罪”やめ「第三者介入」を サッカー界に学ぶ対応 (1/5) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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差別問題“日本型謝罪”やめ「第三者介入」を サッカー界に学ぶ対応

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小柳暁子AERA
浦和レッズの「無観客試合」。試合前、観客のいない埼玉スタジアムで差別撲滅宣言をする浦和レッズの選手たち/2014年3月23日、さいたま市緑区で (c)朝日新聞社

浦和レッズの「無観客試合」。試合前、観客のいない埼玉スタジアムで差別撲滅宣言をする浦和レッズの選手たち/2014年3月23日、さいたま市緑区で (c)朝日新聞社

川崎市は11月15日、ヘイトスピーチを繰り返した人に刑事罰を科すことを盛り込んだ全国初の条例案「差別のない人権尊重のまちづくり条例案」を公表。25日からの市議会で審議され、年内に成立する見通しだ。写真はヘイトスピーチに対して抗議する人たち/2018年6月3日、川崎市川崎区で (c)朝日新聞社

川崎市は11月15日、ヘイトスピーチを繰り返した人に刑事罰を科すことを盛り込んだ全国初の条例案「差別のない人権尊重のまちづくり条例案」を公表。25日からの市議会で審議され、年内に成立する見通しだ。写真はヘイトスピーチに対して抗議する人たち/2018年6月3日、川崎市川崎区で (c)朝日新聞社

ARICでは政治家などの差別事例を集めたデータベース作成、大学生向け反差別ガイドブック配布などの活動を行っている。シンポジウムで発言する梁英聖さん(右)(写真:反レイシズム情報センター提供)

ARICでは政治家などの差別事例を集めたデータベース作成、大学生向け反差別ガイドブック配布などの活動を行っている。シンポジウムで発言する梁英聖さん(右)(写真:反レイシズム情報センター提供)

「差別はいけない」というけれど、差別事案は後を絶たない。身近に差別が起こったとき、どう対応すればよいのか。加害者でも被害者でもない立場からの「第三者介入」が必要だ。AERA 2019年12月2日号で掲載された記事を紹介する。

【写真】ヘイトスピーチに対して抗議する人たち

*  *  *
 9月22日、若手実力派お笑いコンビ「Aマッソ」がイベント中、女子テニスの大坂なおみ選手に必要なものは何かと問われ、「漂白剤」と発言。イベント後にSNSで「人種差別だ」などと批判する声が上がった。

 この事態に対する所属事務所、ワタナベエンターテインメントの対応は早かった。9月24日、公式サイトに謝罪声明を発表し、「Aマッソ」の自筆コメントも掲載。アンチレイシズムを専門とする弁護士と顧問弁護士を講師として招き、ダイバーシティーに関する意識を向上させるためのセッションを設けた。国際人権条約の歴史をひもとき、時代の経過と共に「人種」に加えてさまざまな差別撤廃の意識が国際的に向上していることを学び、手記などを読むことで当事者の悩みや感情を実感する機会を持ったという。ワタナベエンターテインメント常務取締役の大澤剛さん(46)は言う。

「お笑いで身体的な特徴を取り上げて笑いのネタとする場合に、具体的にどういった場合なら許され、どういった場合は許されないのか、それはなぜなのか、といったことをディスカッション形式で個別に意見を交換しました。自由な表現と差別的表現の線引きや判断が難しい限界事例、ダイバーシティーの対象となる事柄は時代と共に変化していくことなどを知り、そうした世の中の動きに弊社の所属タレントは常に敏感でなければならないと深く学びました」

 社会に広くエンターテインメントを届ける所属タレントの全員が、こうしたダイバーシティーに関する意識を向上させることが不可欠だ。大澤さんはこう考え、セッションの様子を全て映像で記録。タレントやマネジャーに対して順次、講習会を開いているという。

 ダイバーシティ研究所代表理事の田村太郎さん(48)は言う。


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