●克服法(2)色々な方法で長方形の面積を出してみる(単元:長方形や正方形の面積)

 小4の長方形の面積では、凸凹があったり一部に空白があったりして、どのように面積を出していくのか、悩ましい問題が出てきます。このような問題の場合、長方形や正方形を切り分けてそれぞれの面積を計算し、最後に合計をして答えを出す子どもが多くいます。

 しかし、足すだけでなく、全体から部分の面積を引いたり図形を移動させたりしながら色々な解き方ができるよう、考え方を引き出す声かけが大事です。どんな解き方をしても否定せずに試行錯誤したことを認める声かけをしてください。簡単に解く方法を考えたり探したりすることがとても重要です。

●克服法(3)複雑な四角形の特徴はひとつずつ描いて確認を(単元:四角形の性質)

 四角形の特徴を問う問題が難しいのは、ひとつの四角形に複数の特徴が含まれているから。四角形をひとつずつ描いて特徴を覚えるのが基本の理解になりますが、複雑な性質を把握するためには一覧表やベン図で特徴を整理すると分かりやすくなります。

 暗記に頼ると特徴のもれが出るなどミスが出てしまうので、一覧表などで特徴を一緒に確認をすると、子どもの意識に定着しやすくなります。「向かい合う2組の辺が並行で、2本の対角線が垂直に交わる四角形は?」など、さまざまな問題に解き慣れておくことも大切です。

 小4の算数は、5年6年とさらに難しくなる思考算数の土台作りの時期と言えます。テストの点数だけを見るのではなく、ときには教科書を一緒に見てあげて、どこかでつまずいていないか確認してあげるといいでしょう。

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2019年 秋号 [雑誌]

安浪京子,高濱正伸,tomekko

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AERA編集部
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