What do we need to know?(知っておくべきことは?)Can you explain why~?(理由を教えて)とわからないことを聞くのは、恥ずかしいことではなく相手や異文化へのリスペクトなのだと思い知らされる。

「How typical is it?(それってどれぐらい典型的なことなの?)は、カミングアウトできないなんて日本は遅れている、ダメだとは決めつけず、自分たちの経験と照らし合わせて把握しようとしています」(同)

 三つ目のポイントは「共感力」の高さだ。I remember those feelings.自分も同じ経験をしたことがある、つらいよね、と共感を示すフレーズはI’m sorry.やSorry to hear that. (いずれも「お気の毒に」)よりも一歩踏み込んで、同じ目線で向き合ってくれる感じがある。

 今回、「コミュニケーションで心がけていることがあれば、教えてほしい」という編集部の問いかけに、3人のメンバーが答えてくれた。カラモは、「Empathy and listening are truly universal languages.(共感と傾聴こそ、世界共通の言語だと思います)」との言葉を寄せた。

 対立が深まる今の時代だからこそ、彼らの言葉は人々の心を打つ。(文中一部敬称略)(編集部・高橋有紀)

AERA 2019年12月2日号