子どもが市販のお菓子を食べたがったときは、分量を考えたうえで与えてもよいと思います。そのとき、

「この間のカステラは、大さじ2杯くらいの砂糖が入っていたけど、これはどのくらい入っていると思う?」

 などと、問いかけてみるとよいでしょう。子どもは入っている砂糖の量を想像してハッとします。

 こうして一緒に考える習慣をつけると、「全部食べたらお砂糖いっぱいだから、半分にしておこう」などと、自分で適量を決めることができるようになります。大切なのは、子どもが自分で食べる量を考え、「これくらいでやめておこう」とセーブする理性です。

 人生は選択の連続です。「こうしなさい」「ああしなさい」と指示を出すのではなく、ベストな選択ができる能力を育てることこそ、親の役割だと思います。

 手軽に食べ物が手に入る飽食の時代だからこそ、どのように生きて行くか教えることは、大人が子どもに教えることができるとても大切なことだと思っています。

■甘さ控えめカステラ

<材料>
卵……1個
バター……15g
砂糖……大さじ2
薄力粉……60g
練乳……小さじ1
ベーキングパウダー……小さじ1/2
牛乳……大さじ1

<作り方>
(1)バターを耐熱皿に入れて、600wのレンジで15秒加熱する。
(2)ボウルに卵を割り入れ、泡だて器で混ぜ、(1)の溶かしバター、砂糖、牛乳、練乳を入れ泡だて器で混ぜる。
(3)(2)に小麦粉、ベーキングパウダーを加え、ゴムベラで粉っぽさがなくなるまで切り混ぜる。
(4)スキレットや耐熱性の型や容器にクッキングペーパーを敷き、(3)を流しいれる。
(5)210度に余熱したオーブンで、17分程焼く。
*焼きたてのスキレットは熱いので、火傷に注意して大人が取り出してください

(文/武田昌美)

AERAオンライン限定記事

著者プロフィールを見る
武田昌美

武田昌美

武田昌美(たけだ・まさみ)/リトルシェフクッキング株式会社代表取締役、子ども料理研究家。料理を通じて子どもの才能を開花させ、挑戦する勇気・失敗への前向きな姿勢を養うことを目的とする料理教室「リトルシェフクッキング」を経営。2歳から19歳まで、のべ2000人以上の子どもに料理の楽しさを教えている。https://little-chef-cooking.com

武田昌美の記事一覧はこちら