小沢健二さん
小沢健二さん

 13年ぶりの新作アルバム「So kakkoii 宇宙」を発表した小沢健二さんがAERAに登場。22年ぶりの本格的な雑誌登場となる本誌で、インタビューに応じた。AERA 2019年11月18日号から。

【オザケンが表紙を飾ったAERAはこちら】

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「インタビューを受けないようにしていたんです」

 小沢健二は、まずこう言った。

 本格的な雑誌への登場は約22年ぶりだ。スチャダラパーとの共演による「今夜はブギー・バック」など、1990年代に数々のヒット曲を世に送り出してきた。だが、98年に日本を離れ、ニューヨークに拠点を移してからは一転して沈黙。2002年のアルバム「Eclectic」の発表後は、雑誌や新聞の取材を受けることは一度もなかった。

「インタビューされる方の中にすでに答えがあって、その証拠を取りにくるようなことが多かったんです。それが非常に不毛に感じてしまった」

 長らく音楽活動を休止していたが、10年に行われたライブツアー「ひふみよ」でステージに立ち、復活を果たす。16年に行われたライブツアー「魔法的 Gターr ベasス Dラms キーeyズ」では、当時未発表だった「流動体について」や「フクロウの声が聞こえる」を初披露。翌年にはこれらの曲をシングルとしてリリースし、テレビの音楽番組やフェスにも出演するなど第一線に復帰した。

「『魔法的』は、すごくいいツアーでした。

新しい曲があって、真っ暗な、何もない場所で音楽が鳴って、みんなが騒ぐ。そして帰りには頭の中でずっと新曲が鳴っている。そういう空間が作れたんです」

 19年、活動の拠点をニューヨークから再び東京に移し、13年ぶりとなるアルバム「So kakkoii 宇宙」が完成した。曲作りやレコーディングだけでなくアートワークのデザインも自ら手掛けた一枚だ。

「『魔法的』はたくさんの人がいる空間だったけれど、これは一人で聴くものとしてアルバムの形にできたと思います」

 そして、久々にインタビューを受けた。

「この作品の話をするのは楽しいと思った。そういう作品なんです」

(音楽ジャーナリスト・柴那典)

※独占インタビューの続きは「AERA 2019年11月18日号」でご覧いただけます。