デビュー10周年を迎えたシャムキャッツのアルバム「はなたば」は幼なじみの成長の証し (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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デビュー10周年を迎えたシャムキャッツのアルバム「はなたば」は幼なじみの成長の証し

連載「岡村詩野の音楽日和」

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シャムキャッツ/TETRA RECORDS

シャムキャッツ/TETRA RECORDS

「はなたば」ジャケット/TETRA RECORDS

「はなたば」ジャケット/TETRA RECORDS

 曲そのものはもちろんいい。演奏も溌剌としていて躍動感たっぷりだ。だが、それ以上にシャムキャッツという4人組のバンドから感じるのは、気の置けない仲間と長くつきあっていくことの意味、信頼できる友人同士のつながりがどれほど大切であるか。そんな当たり前のことだ。デビューから今年で10年を迎える。

【写真】「はなたば」のジャケット

 今から10年以上前、デビュー前のこのバンドのことを最初に知った時、まさかこんなに頼もしい存在になるとは思ってもみなかった。と同時に、まだ彼らが大学生だったあの頃とちっとも変わっていない、とも思う。変化しているようで変わっていない、変わっていないようで変化している、さりげなくそこにいて、少しずつ成長していく良さを伝えてくれる連中。それが東京近郊に暮らしていた同級生4人によって、2000年代半ばに結成されたシャムキャッツだ。

 メンバーは、ヴォーカル/ギターの夏目知幸、ギター/ヴォーカルの菅原慎一、ベース/コーラスの大塚智之、ドラム/コーラスの藤村頼正。現在全員30代に入っているが、夏目と菅原はなんと幼稚園の頃からのつきあいで、大塚と藤村も中学時代からの友達なのだという。

 シャムキャッツとして4人で活動するようになったのは彼らが大学に進学してからのことだが、小さな頃から千葉県浦安市界隈で同じニュータウンの空気を吸って育ったいわば幼なじみであることが、このバンドの大きな魅力の一つとなっている。これは彼らが09年に最初のアルバム「はしけ」をリリースした時からその特徴として言われてきたことだ。

 互いの実家が近所で、同じような生活体験をして育ってきた4人は、今に至るまで、休むことなくバンドというコミュニティーの中で関係性を成熟させている。卒業するわけでも終了するわけでもない。それこそ家族のように一つの仲間という枠組みの中で、互いに尊重しあい、理解しあいながら、ともに歩み続けている彼らは、バンドとしても着実に成長を遂げていった。デビュー10周年を迎えた今年、12月には単独公演として過去最大規模の「新木場スタジオコースト」でアニバーサリー・イヤーのフィナーレを迎えることとなっている。


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