鼻づまりで赤ちゃんが苦しそうにしていると心配になる(写真/gettyimages)
鼻づまりで赤ちゃんが苦しそうにしていると心配になる(写真/gettyimages)

 11月になり、だんだん寒くなってきました。冬の子育ての悩みのひとつに「鼻水」があります。冬のほとんど、鼻水がズルズルという赤ちゃんも少なくありません。大人なら、鼻をかんだり、鼻うがいしたり。一時的にでも自分の力で鼻づまりをどうにか解消することができますが、赤ちゃんはそうはいきません。ズルズルとたくさん鼻水が出ているけど、鼻をかむことができず、息もしづらい。そうするとおっぱいも飲みにくく、不機嫌になり、深く眠ることもできない。そんな赤ちゃんの姿を見ていると「どうにかならないかな?」と思います。今回は、赤ちゃんの鼻づまりをラクにするためのホームケアを話します。

●赤ちゃんはどうしてよく鼻水が出るの?

 赤ちゃんの鼻の粘膜は敏感で免疫力が弱いので、大人なら平気な弱いウイルスや細菌に反応することがあります。気温差にも敏感で少し寒くなると鼻水が出ることもあります。また、大人よりも鼻腔が狭いため、鼻づまりも起こしやすいのです。大人が思っている以上に、赤ちゃんは呼吸しにくく感じています。中耳炎や副鼻腔炎など、別の病気になることもあるので、「鼻水くらい大丈夫」と思わずに、こまめなケアをしてあげましょう。

●ホームケアするときのポイント

赤ちゃんは鼻水を一人ではかめないので、大人が鼻の通りがよくなるようにホームケアをしなければいけません。

・鼻水を優しくふき取る
一日中、鼻水が出ているので、何度も何度もティッシュペーパーでふき取っていると、皮膚が痛みます。なるべく優しい力でふき取るようにします。鼻水がよく出るときは、軟らかいティッシュペーパーや軟らかいガーゼにするとかなり皮膚の負担は減ります。また、鼻の下が荒れやすいので保湿クリームを塗るなどケアも必要です。

・鼻を吸い取る
 自分で鼻をかむことができない赤ちゃんですので、鼻水を吸い取ってあげるととてもラクになります。耳鼻科に行くと、鼻の奥の鼻水まで吸い取ってもらえます。ただ、帰宅するとまたしばらくして鼻水が出てきます。ですので、赤ちゃんの鼻水を吸い取るグッズが家にあるととても役立ちます。スポイトタイプ、ストロータイプ、電動タイプなどいろいろあります。私自身は、赤ちゃんの様子を見ながら吸う力を調節しやすいストロータイプを使いました。ストロータイプを使った後は、うがいをしましょう。

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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