しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※写真はイメージ(gettyimages)
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:自分の心の性別がわからず恋愛ができません。男女どちらか、がはっきりせず服も言葉も一人称も中性的なものがしっくりきます。恋愛や結婚をしたくないのではなく、身体は女性なので、男性と結婚するのだろうと考えながら、自分の中身の性別を明かせるほど親しくなるまで、女性として振る舞うのがつらいです。(女性/営業事務/28歳/おうし座)

A:ご相談ありがとうございます。メールを読んで、いちばん最初にお伝えしたいなと思ったのは、今の時代って自分の中にいろんな性別を持っていてもいいんじゃないか、ということです。これ、すごく大事なことだと思うんです。

 例えば僕は普段、男性として生きています。でも占いをするときって、どちらかというと女性になっているんです。おばちゃんみたいな感じ。男性として占いはできない。男性だったら、もっとこうしたほうがいいとか、相手に余計なアドバイスを伝えたがると思うんですね。おばちゃんになってるから「あー、そうなんだ、大変だったね」って聞くモードになれるんです。

 もちろん完全に女性の気持ちがわかるかというとそうではないけれど、自分の中の男性モード・女性モードを行き来できるのは、ものすごくおもしろいんですよね。これがもし、男性性だけ、いわゆる「男らしく、ロジカルに、目的意識を持って」みたいなものだけで生きていると、女性の悩み事を聞くのは苦痛かもしれない。でもおばちゃんになれると、女子会みたいなノリを楽しめるし、そういうバリエーションを持っているほうが、生きてておもしろい。

 だから生まれもった性に留まりすぎる必要は、今の時代にあんまりないと思うんです。もちろん社会的な問題とか宗教の問題はあって、それはこれから少しずつ変えていかないといけないところ。

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しいたけ.

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しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

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