今回の銅メダルという結果について、池は試合後のインタビューでこう語った。

「ここで負けたからこそ、見えてきたものがある。準備が足りなかったということの確認になったし、これからみんながやるべきことがある、今の努力では足りない、誰も文句がないくらい努力していかないと届かない壁というものがあるのだ、ということをみんなが認識できたと思う」

 このチームの強みについても、再認識できたという。

「正直、派手な選手はそんなにいない。情に厚いけど、とても静かなんです。そんな選手たちが自分の殻を一つ一つ破って、『チームに貢献しよう』『自分の力をコートの中に届けよう』という気持ちを持ってくれた。それで全員が一つになることができたと思います」(池)

(文中一部敬称略)(ライター・川村章子)

AERA 2019年11月4日号より抜粋