「都がIR誘致に前のめりなのは明らかだ。しかし、小池都知事は情報公開を一丁目一番地とするが、資料が公開されていないばかりか、IRを進める際の課題なども黒塗りにされている」

 資料が公開されていない理由について本誌が問うと、東京都港湾局は「基礎資料や検討材料という位置づけで作成しており、ホームページなどでは公表していない」と書面で回答した。

 都議団が入手した資料の一つでは、青海地区の一角にカジノとみられる「エンタメ24時間型」という施設の立地が予定されていた。駐車場として使われていたその場所に立つ。工事車両が入り、東京オリンピックの競技に使う仮設施設の建設が始まっていた。(フリーランス記者・澤田晃宏)

AERA 2019年10月28日号より抜粋