インフルエンザ予防接種は日米でこんなに違う! 親目線で「米国はハードル低い」と感じた理由 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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インフルエンザ予防接種は日米でこんなに違う! 親目線で「米国はハードル低い」と感じた理由

連載「ここがヘンだよ日本の育児!」

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大井美紗子AERA#AERAオンライン限定
「インフルエンザの予防接種をすると、10ドルのギフトカードをプレゼント」の看板(写真/本人提供)

「インフルエンザの予防接種をすると、10ドルのギフトカードをプレゼント」の看板(写真/本人提供)

 予防接種は、病院以外の場所でも受けられます。アメリカではスーパーマーケットの中に薬局が入っていることが多いのですが、そのスーパー内薬局、あるいは独立したドラッグストアなどで、予約なしに受けることができるのです。待ち時間がひたすら長い病院へ子連れで足を運ぶことなく、買い物ついでに予防接種を受けられるのはとてもありがたい。予約なしでいいのも助かります。子どもがいると、予定が読めないことがたくさんありますから。
 
 ただ、0歳~4歳未満の子については、薬局へ行く前に病院で処方箋を書いてもらう必要があります。結局病院に行かなきゃいけないなら同じじゃないかとも思うんですが、スーパーやドラッグストアで受けるメリットもあります。

 我が家のかかりつけ薬局は、毎日のように通っている地元スーパーの中にあるのですが、薬局のカウンターがちょうどパンやヨーグルトの棚の近くにあるんです。「注射やだー」と泣きそうになっている娘を「いい子で注射できたらヨーグルト買ってあげるよ」となだめるのに最適の場所なのであります。こういうご褒美で釣るやりかた、本当はよろしくないのでしょうけど……。ま、これがひとつ目のメリットです。

 また、予防接種は医療保険に加入していれば(アメリカは国民皆保険ではない)たいてい費用がカバーされて無料になり、スーパーやドラッグストアで受けた場合はそのお店で使えるポイント、10ドル分のギフトカード、10%オフクーポン券などがもらえて、かえって得をすることもあるんです。これがもうひとつのメリットです。

 予防接種の回数も、日本と異なります。生後6カ月~9歳未満の子が初めて受ける場合は2~4週間あけて2回打たなければいけませんが、次の年からは1回でOK。日本では、13歳未満の子は全員毎年2回接種することになっていますよね。

 まとめると、
(1)病院が予防接種のスケジュールを立ててくれる
(2)スーパーやドラッグストアでも受けられる
(3)ほぼタダ。むしろオトクになる
(4)初回以外は毎年1回で済む

 といった理由により、アメリカでのインフルエンザ予防接種は日本よりハードルが低いなと感じます。あくまで一母親としての素人意見で、医療関係者の方はもっと違う見解をお持ちかもしれませんが。

 ちなみに、ワクチンを拒否する人たちはアメリカにもたくさんいます。自分の子どもがワクチン未接種の場合、その理由としては「副作用・安全性が心配だから」がトップに来ています。でも、これが「高額だから」「面倒だから」といった理由になっていないのは、アメリカ政府や医療機関の努力で、接種が手軽になるよう改善され続けているからかも。一母親として感謝するとともに、日本の予防接種もさらに受けやすくなっていったらいいなと思うのです。

※本稿の情報は、筆者が住むアラバマ州のものです。広いアメリカ、州や地域によっては事情が異なりますのでご了承くださいませ。

※AERAオンライン限定記事

◯大井美紗子
おおい・みさこ/アメリカ在住ライター。1986年長野県生まれ。海外書き人クラブ会員。大阪大学文学部卒業後、出版社で育児書の編集者を務める。渡米を機に独立し、日経DUALやサライ.jp、ジュニアエラなどでアメリカの生活文化に関する記事を執筆している。2016年に第1子を日本で、19年に第2子をアメリカで出産。ツイッター:@misakohi


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大井美紗子

大井美紗子(おおい・みさこ)/アメリカ在住ライター。海外書き人クラブ会員。1986年長野県生まれ。大阪大学文学部卒業後、出版社で育児書の編集者を務める。渡米を機に独立し、日経DUALやサライ.jp、ジュニアエラなどでアメリカの生活文化に関する記事を執筆している。2016年に第1子を日本で、19年に第2子をアメリカで出産。ツイッター:@misakohi

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