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関電問題を待ち受ける今後は…賠償責任に刑事事件の可能性も

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加藤裕則AERA
対岸の音海地区から見た関西電力高浜原発/福井県高浜町 (c)朝日新聞社

対岸の音海地区から見た関西電力高浜原発/福井県高浜町 (c)朝日新聞社

会見中、記者の質問を受けて資料を確認する、関西電力の八木誠会長(左)と岩根茂樹社長/10月2日午後、大阪市福島区 (c)朝日新聞社

会見中、記者の質問を受けて資料を確認する、関西電力の八木誠会長(左)と岩根茂樹社長/10月2日午後、大阪市福島区 (c)朝日新聞社

 関西電力の役員らが3億円超の多額の金品を受け取っていた問題。幹部と関電には、司法の捜査や損害賠償、上場廃止の議論が待ち受ける。AERA 2019年10月21日号に掲載された記事を紹介する。

【写真】関西電力の八木誠会長と岩根茂樹社長

*  *  *
「預かっていただけ」

 岩根茂樹社長(66)の説明を一言で言えばそうなる。確かに、一部はそうだった。関電によると、受け取った金品のうち、4割にあたる1億2450万円分は、国税庁の調査が入る前に自主的に森山氏に返却していたという。だが、5割の1億5908万円分は税務調査を機に返還。スーツなど1割の3487万円分は今も返していない。

 企業法務に詳しい遠藤元一弁護士(東京霞ケ関法律事務所)は「使っていなかったというだけで、金品を収受したことに変わりはない。受け取ったときに異常だと気付いたはずで、直ちに社内調査、必要に応じて取締役会への報告等、様々な方法で組織的な対応に着手すべきで、少なくても個人レベルでとどめていることは適切ではなかった」と解説する。

 岩根社長は当初、「コンプライアンス(法令や社会規範の順守)にはふれていたが、違法性はないということで取締役会に説明しなかった」と違法性を否定。昨秋に岩根社長が月額報酬の2割を1カ月間返上、1億1千万円を受け取っていた豊松秀己副社長(当時)が2割を2カ月返上し、4千万円を受け取った森中郁雄常務執行役員(当時)は厳重注意といった処分だけで幕を引こうとした。

 だが世論の反発は大きく、岩根社長は9日に開いた3回目の会見で、八木誠会長ら6人が同日付で辞任し、自らも新たに設置した調査委員会の結果が出た段階で辞めると発表した。

 ただ、今回の金品受領は7人が辞任して済む問題ではない。そもそも、関電の原発マネーが金品の原資となっており、いわば今回の授受は「原発マネーの還流」だったとの指摘もある。

 まず幹部らは、取締役らが自分の利益のため会社に損害を与えた場合に適用される会社法の特別背任罪で立件される可能性がある。立件に向けては、森山氏が関係する会社への工事発注が金品の見返りに当たるかどうかが焦点で、警察・検察がどう動くのか注目される。


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