30歳で年収1300万円「しんどかった」 低迷時代をプラスに変えたルート型キャリア

高橋有紀AERA#転職
AERA 2019年9月30日号より
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AERA 2019年9月30日号より

 自身の壁を打ち破って、一気に成長したい──。 転職をそう考えたり、求めたりする人は多いだろう。 でも、それだけが魅力ではない。自分をリセットするかのように、 一度ゆっくり、しゃがんでみるのも、悪くない。

【図】浮き沈みがあった佐々木さんの「ルート型」キャリアはこちら

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 異業種・異職種への転職。こうした「非連続キャリア」は、キャリア理論の考え方の一つとして最近のトレンド、と説明するのは、転職エージェントの森本千賀子さんだ。

「同じことを再現しているだけのキャリアは、成長カーブが右肩上がりに伸び続けることはなく、必ず踊り場がやってきます。もう一度成長カーブをぐっとあげるには、延長線上でキャリアをつくっていくのではなく場所を変えることが必要です」

 それは今、「変化に適応できる人材」が求められているからだと森本さんは言う。テクノロジーの進化で、それまで価値があったものが一瞬にして不要になる時代。そういう世の中では、企業も個人も、リスクを取らないことこそがリスクになる。

 場を変えると、それまでやってきたことが必ずしも認められるわけではなく、ゼロリセットされることもある。これまでの経験で積み上げられた自信や報酬が一度下がることも多々ある。キャリアにおいてマイナスのように思えるが、森本さんは「一度しゃがみ込んで大きくジャンプする」とプラスに表現する。

 戦略的にそうした選択をする人もいるだろうし、振り返ってみて、結果的に踊り場で苦労する時期があったからこそ、その後大きく伸びたケースもある。しゃがんで力をため込みジャンプする「√(ルート)」の形のようなキャリアを築いてきた人から成功のノウハウを聞いた。

 Repro(リプロ)の執行役員を務める佐々木翼さん(30)は新卒でシナジーマーケティングに入社。セールス、マーケティング、プロダクトマネジメントに従事した。

 2014年、同社はヤフージャパングループの一員になった。

「ヤフーには優秀な方がたくさんいましたが、何しろ規模が大きく、その人たちと仕事をするのも大変。自分のレベルがどんどん低くなっているのでは、という危機感ばかりでした」

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