AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:昔から空気が読めず、人に失礼な言動をしてしまいます。今まではそういうキャラだからと許してもらえたのですが、最近は注意されることが多く、自分でも直したいです。ですが、気づかないうちに言ってしまっていることが多くて、全然直せそうにありません。指摘されるたびに不甲斐ない気持ちになります。(女性/大学生/20歳/おひつじ座)
A:今回は先にアドバイスをお伝えしたいと思います。ちょっと変なことを言いますが、あなたには「空気読まない会」の会長になってほしいんです。それが自分の裏の肩書だと思って、有望な新人をスカウトしてください。周りの「こいつ全然空気読まないな」っていう人を集めて、あえて空気を読まないで悪口を言い合う時間を持つ。
そうすると、それ以外の時間は、演技として空気を読めるようになっていきます。演技でいいんです。目指したいのは、旅番組のリポーターです。旅しながらいろんな人に出会うんだけど、絶対相手を怒らせないようにそつのないコメントをする、あの感じ。
おひつじ座はなぜか、「芸人への欲」を持っています。意地悪とか悪口を言ってドカンと爆笑をさらいたい、みたいな。失敗すると「空気読めないやつ」と言われるので、それはもっと腕を磨いてからにしましょう。
この「空気」問題ですが、結構根が深い気がします。
おそらく前提として「空気を読みたくない」っていう気持ちもあると思うんです。そういう人って、空気を読もうと頑張ってきた人なんですね。
占いの仕事をしていていろんな人の相談に乗ってきましたが、空気を読みすぎる人って、悲しいほどに消耗しています。絶対人に嫌われてはいけないという恐怖心から、自分の好き嫌いもわからない状態。そうするとやっぱり人って壊れていくんですよね。