重岡:デビューしたてのころは、全員の力を足し算して何とか100の完成度まで持っていこうとしてた。今は、それぞれに力がついてきて、「自分はこの分野だったら一人で40も50も力を発揮できる」みたいな感じになってきた。でも、もし全員が自分勝手に得意なことだけをやったら、トゥーマッチなものになって、まとまりのないライブになってしまうと思う。だから、自分が培ってきたものをどう全体に生かせば、いちばんいいライブにできるのか、そういうことを考えるようになった。

小瀧:「グループとしてこうなりたいから、おれはこうしよう」みたいな、逆算の考え方だよね。それって、やることも増えてしんどくなるけど、だからこそ、ライブでファンのみんなが感動してくれるし、自分たちも成長できる。だからやめられないんだよ!

桐山:僕は小さいことかもしれんけど、「絶対にメンバーで忘年会をしよう!」って、前から自分の中で決めてましたね。

濱田:いや、そういうの大事よ。

桐山:最初は意識して声かけてたけど、今はもう大体皆わかってきて「そろそろ飯行こかー」みたいなノリよな?

中間:メンバー同士の距離は、ほんまにどこのグループよりも近いと思う。例えば、今日みたいに全員の仕事があるじゃないですか。仕事終わった後も、グループメールで話し合ったりするんです(笑)。

神山:あ、僕もグループのために、最近、自分に課したことがありますね。

桐山:なになに?

神山:メンバーからのメールにちゃんと返事する。

中間:優し! (笑)

神山:「VS嵐」に出たときにね、嵐さんの話を聞いて考えた。何でもない話でも、嵐さんはちゃんとグループメンバーのメールに返すんやと。これは大事なことやなと思いました。

 まるで漫才のように流暢に流れる会話。それもそのはず、「WEST」の名の通り、メンバー全員が大阪府または兵庫県の出身だ。これまでにリリースした楽曲も、「祭り」を思わせるにぎやかなものが多い。やはり関西出身であることのこだわりや自負があるのだろうか。

藤井:うーん、にぎやかさとか明るさだけに、こだわっているわけではないんやけどな。

中間:ただ、皆で楽しめるような空気感は大事にしたいなとは思っていますね。

重岡:そやな。お客さんを巻き込んで会場を盛り上げることには自信があるし、それが僕らの強みだと思ってる。

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