レゲエグループ「湘南乃風」のメンバーとして活躍しながら、「歩くパワースポット」として注目を集めるSHOCK EYEさん。「AERA with Kids秋号」では、2児の父でもあるSHOCK EYEさんにインタビュー。その一部を紹介します。ゲッターズ飯田さんに「運が強い」と太鼓判を押されたSHOCK EYEさんの意外な過去とは……。

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 最近僕がよく思うのは、人生は常に「自分の想像の枠」を飛び越えていく、ということです。もちろんレゲエ音楽のアーティストとして活動していることもそうですが、音楽をやっている自分が本を出したり、ましてや「歩くパワースポット」と呼ばれたりして、いろんな人が僕の写真を待ち受けにしている未来なんて、本当に想像もできなかった(笑)。だって、自分は運が良いとは思っていませんでしたから。

 ゲッターズ飯田さんに占ってもらったのは、今から8年ほど前のことです。自分にとってそれが人生初の占いでした。ゲッターズさんはまだ有名になる前だったのですが、「すごく当たる占師」ということで、一部で話題になっていました。たまたま、湘南乃風のリーダーRED RICEがパーソナリティーティーを務めるネット番組で、事前に湘南乃風の4人のメンバーを占ってもらっていたのです。ゲッターズさんに開口一番「いやあ、お会いしたかったんですよ」と言われたときには、「何か悪いことを言われるのかな」と思いました。自分に自信がなかったので、いいことを言われるなんて思えなかったからです。

 ところが、伝えられたのは思いもよらない言葉でした。「今まで数万人みてきているけど、1番か2番に運が強い」「みんな、彼の写真をスマホの待ち受けにしたらいいんじゃないか」と……。「え、俺が?!」と驚きました(笑)。

 実感は湧かなかったのですが、自信のない自分がそんな風に言ってもらったことに対して「これ、大事にしよう」と思いました。たまたまその日の帰りに会った俳優の平岡祐太君が、この話を面白がって、僕を待ち受けにしたのです。するとその2日後、突然祐太君から連絡が来て、「ショックさん、ちょっとびっくりしてるんですけど……、CMが決まりました」と。そんなことが続いて起きるようになって、気がついたら、全然僕の知らないところにまで話が広がっていったのです。

 最初は「すごいなー」と、どこか他人事のように感じていました。ただ、どんどん事が大きくなるにつれて、それを信じているという人の存在を知ったときに、「期待に応えたい」「がっかりさせたくない」という気持ちが強くなっていきました。具体的に何をすればいいのかはわからないけど、とにかくやるだけのことはやろうと決めたのです。神社行ったり、自分の家に神棚を祀ったり、様々な本を読むようにしたり、とにかく自分でもできる小さなことを積み上げていこうと。僕自身もその中ですごく成長できたし、学びがありました。朝、感謝する習慣から一日を始めることで、意識や体がどんどん変わっていくことを感じられるようになりました。立場が人をつくるという言葉があるように、「歩くパワースポット」に見合う自分になるように、歩み出したんです。

●愛されず、認められなかった子供時代

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AERA編集部
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