【シューティングガード】田中大貴(たなか・だいき、27)/1991年、長崎県出身。アルバルク東京。長崎西高から東海大学。2018年、BリーグファイナルMVP。192センチ、93キロ(撮影/写真部・小黒冴夏)
【シューティングガード】田中大貴(たなか・だいき、27)/1991年、長崎県出身。アルバルク東京。長崎西高から東海大学。2018年、BリーグファイナルMVP。192センチ、93キロ(撮影/写真部・小黒冴夏)

 八村、渡邊雄、ファジーカスの「ビッグ3」。マークされるであろう彼らの裏でシュートを沈めるキーマンが田中大貴(27)だ。ポイントガードの富樫勇樹(26)が負傷離脱。ラマスHCに代役候補としても名前を挙げられた。ラマスHCはこう評価する。

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「サイズ(192センチ)があるので高身長のPGを守れる。バスケットIQが高くゲームの流れを読めるのも魅力」

 田中はBリーグ王者、アルバルク東京のシューティングガード。同クラブのルカ・パヴィチェヴィッチHC(51)からは昨季、「いいときの君は誰にも止められない。欧州で監督をしていたら、外国籍でも獲得するよ」と言われたが、裏を返せば好不調の波があるということ。

「常にアグレッシブに行く。いいパフォーマンスをすれば(世界のスカウトの)目につく。インパクトを与えたい」

 と、田中はW杯を飛躍のチャンスとしてとらえる。ここまで成長できたのはBリーグ発足のおかげだと、田中。

「常に見られている。意識が変わりプレーが変わった」

 6年前に日本代表入り。

「アジアでも勝てず世界なんて考えていなかったし、具体的な道筋を描けなかった。FIBAから制裁を受けた当時を思えば、今は地獄から天国」

 W杯予選で戦うのは、トルコ、チェコ、そして世界一のアメリカ。

「予選で終われない。勝って決勝トーナメントに進みたい」

AERA 2019年9月2日号