毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説する、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』8月号の特集は「読書感想文の達人になろう」。筑波大学附属小学校を見学し、おもしろかった本を友達に伝える“ブックトーク”をリポートする。

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 本好きの子が多い筑波大学附属小学校で、6年生の「ブックトーク」を取材してきたよ。ブックトークは、テーマを決めて本を何冊か選び、選んだ本を互いに関連づけながら、本のおもしろさを伝えるミニトーク。「知らなかった本を知り、本に対する興味を広げることができます」と、青木先生。選ぶ本は3冊、持ち時間は約5分で、全員参加。少し難しそうだけど、「同じジャンルの本を選べば、話をつなげるのは簡単」という。

 発表者たちは、クイズやなぞなぞで興味をひいたり、黒板に絵を描いて話のきっかけにしたり、いきいきと個性的に発表していた。

 佐藤碧生くんは、「どろぼう」をテーマに『怪盗紳士』『大盗賊 石川五右衛門1』を選び、最後にどろぼうを取り締まる側を描いた『ニッポンの刑事たち』を紹介。「どろぼうになりきって読むとおもしろい」「石川五右衛門は1人ではなく、全部で10人ぐらいの盗賊集団だった」など、読んだときのワクワク感が伝わるアピールをした。

 金剛寺咲樂さんは、「料理」をテーマに『料理少年Kタロー1』『てんぐのそばや 本日開店』のあらすじを紹介したあと、「ところで皆さん、災害時にはどうやって料理しますか?」と質問を投げかけ、『かんたんおいしい防災レシピ びちくでごはん』の紹介につなげた。話題の切り替え方が鮮やか。食べることや料理が好きなことも伝わってきた。

 ほかにも、テーマは「イヌ」「サッカー」「自由」「地図」など、さまざま。「続きは読んでね」と言われ、「その本、読みたーい」と声を上げる子がいれば、生き物をまるのみしたヘビの写真に、甲高い叫び声を上げる子も。発表が終わると拍手が送られ、トークを聞いた子たちは感想を書くことに集中(3分程度)。

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AERA編集部
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