3、他人に我が子を任せたくない

 先の安全性と重なる部分がありますが、他人を信用できないという声もあります。でも私は経験上、ビジネスとして他人に依頼するほうが楽なこともあると思っています。

 過去に2度、友人夫婦に娘を預けて夫婦で夜ごはんに出かけたことがあります。でも2回とも、預けている間「迷惑かけていないかな」「遅れないように早く帰らなきゃ」と気が休まりませんでした。1回目はうまくいきましたが、2回目に迎えに行ったとき娘は大泣き。友人夫婦には娘と同い年の息子さんがいるんですが、その子も娘の大泣きにつられてぐずっており、普段の就寝時間を大幅にオーバーさせてしまいました。友人は気にしないでと言ってくれましたが、気兼ねなく外出を楽しむためにも、友人間にしこりを残さないためにも、やっぱりプロにお願いしたほうがいいよなぁと思って3回目はありませんでした。

 家族や親せきに預けるときも同じことが言えるでしょう。特に両親・義両親とは意見のすれ違いが起きやすいものです。「もう夜10時よ、まだ帰ってこられないの?」。なーんて嫌みを言われるくらいなら、お金を払って外注したほうが精神衛生上よっぽど楽です。

4、預ける理由がない

 アメリカはベビーシッターを雇ってデートに出かける夫婦が多いというと、「そこまでして夫婦で外出しようと思わない」という声が返ってくることがあります。私もそう思っていました。

 もちろん、夫婦デートだけじゃなくていいんです。ヘアサロンやネイルサロン、または習い事や資格取得の勉強など、ひとり時間のためにシッターを利用する人もいます。

 プロを介在すると、スケジュール設定が明確にできます。「たまには一人にさせてほしい」「いつかは資格を取りたい」って、思っているだけじゃいつまでも実現しないんですよね。我々の日々は、川の流れのように絶えず続いていくもの。子育てをしていたら、流れはもはや急流です。そこに錨を下ろすようにベビーシッターの予定を組むことで、ぼんやり思い描いていた理想を現実にすることができます。預ける理由は、自分で作るのです。


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5つ目の勘違いは?