純金投資の魅力を尋ねたところ、「一度始めたら、銀行自動引き落としでほったらかしにできるから」(埼玉県・39歳女性・会社員)、「景気による変動はあるものの価値がゼロにならないから」(東京都・54歳男性・事務職)、「日本が破綻しても、金は価値を維持できる」(愛知県・39歳男性・メーカー人事部)といった声が多かった。

 純金積立という投資法については「長期投資に向いている」(愛知県・57歳男性・公務員)、「銀行の金利より増えそう」(東京都・29歳女性・主婦)といった肯定的な意見が挙がった。

 ただ、いいイメージばかりではない。「換金するとき、元本割れしていそうで怖い」(東京都・48歳女性・事務職)、「コストが投資信託などと比べて割高」(千葉県・78歳男性)という否定的意見もあった。

「金の欠点として、利息を生まないことが挙げられます。預金には微々たるものですが金利がつきますし、株なら大半の銘柄に配当が、投資信託なら分配金、債券にも利率があります。でも、金にはそういったものがない。

 ただ、世の中がインフレになれば物価上昇率の分だけ理論的には金の価値も上昇するはず。ある意味、物価の上昇率が金にとっての利息のようなものではないでしょうか。とはいえ普段の生活には必要のない金を高額な資金でまとめ買いするのはリスクが高い。だからこそ、月々数千円程度の少額資金で始められる純金積立は、資産運用に慣れていない人には『ちょうどいい』、ぴったりサイズの投資法だと思います」(同)

 純金投資を始めるまでの手続きはいたって簡単だ。貴金属会社やネット証券のホームページにネット経由でアクセスして、約款などを確認。住所、氏名、年齢などの個人情報や積立金の自動引き落としのための銀行口座、月々の積立額を入力して、「口座開設申し込みのボタン」をクリックするだけだ。

 すると数日後に、積立金を引き落とすための「預金口座振替依頼書」が郵送されてくるので、記入したうえで銀行に登録した印鑑を押印して返送すればいい。その際、身分証明書のコピーも同封する(申し込み時点で、身分証明書をウェブ送信し、銀行振替手続きまで終えられる会社もある)。

 約1週間から10日後には口座開設完了のお知らせが届き、あとは設定した積立金が月々、銀行口座から自動引き落とされる仕組みだ。設定したパスワードやIDなどを入力してネット上の積立口座にパソコンかスマホでアクセスすれば、積立の状況などをいつでも確認できる。

 とにかく純金積立を始めるための事務手続きは驚くほど簡単。「始めてみたい!」と思ったその日に、手軽に「初めの第一歩」が踏み出せる。

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積立期間と金額は?