パタゴニアが参院選投票日に全店休業…決断の背景に「若者の低投票率」

小柳暁子AERA
 アウトドア企業のパタゴニア日本支社が、参議院議員選挙投票日に直営店全店を休業する。従業員が投票しやすいようにするのが目的だ。背景にはこの社会への危機感がある。

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「家族や友人、大切な人たちと語り合い、投票に行くパタゴニア従業員のために、7月21日(日)は全直営店、閉店します」

 7月3日、アウトドア企業のパタゴニア日本支社(横浜市)が、参議院議員選挙投票日の7月21日に、直営店全店の22店舗を休業すると発表した。

 同社は過去にも2回、「Vote Our Planet 私たちの地球のために投票しよう」キャンペーンを実施。今回で3回目となるが、直営店全店休業は初めてだ。パタゴニアの社是は「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」。同社環境・社会部門シニアディレクターの佐藤潤一さん(42)はこう言う。

「こうした弊社の企業理念に賛成して製品を買い求めてくれる若い世代が増えてきていると感じています。若年層の投票率の低さが問題になっていますが、若い人たちは機会を逃しているのではないか。パタゴニアとして何ができるかを考え、こういう機会を作りました。若い人には投票に行くことをかっこいいと感じてほしい」

 このキャンペーンの一環として、6日の東京・吉祥寺店を皮切りに19日まで、全国各地の直営店で選挙や政治について参加者同士で自由に会話する対話型イベント「ローカル選挙カフェ」を16回開催している。

 8日、横浜・関内店での「ローカル選挙カフェ」には約50人の参加者が集まった。男女比はほぼ半々で、学生から子ども連れの父親まで、多様な人たちがグループに分かれて自己紹介し、膝をつきあわせて思い思いに語り合っていた。

「真っ先に思ったのは年金。ヤバくないですか?」(21歳男性)

「この年齢になって浮かんだのが待機児童問題。解決してくれる政治家を選びたいけど、どうすればいいのか全然わからない」(28歳女性)

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