展覧会の後半には、各メンバープロデュースの個人展示ブースがあり、一人一人がテーマを設定し、それにまつわる品々を展示している。趣味で集めたスノードーム、コンサートの演出メモ、なかには幼い頃の写真も。誰がどんなテーマで展示しているのかは、ぜひ会場で確かめてほしい。

 松本さんは、こんな話をしていた。

「1週間前くらいに、展示をチェックしに来たら、見たことがない作品ができていて。『これ、どうしたの?』と聞いたら、リーダー(大野さん)がここで手描きで描いていたものをプラスしていて。そういう楽しみもあるんだな、と思いました」

 細部までこだわり抜かれた空間には、来てくれた人に心から楽しんでほしいという思いが詰まっていた。いつまでも嵐を旅していたい、そう思わせる展覧会だった。(ライター・古谷ゆう子)

AERA 2019年7月15日号より抜粋