AERA 2019年7月8日売り表紙に俳優・ミリー・ボビー・ブラウンさんが登場
AERA 2019年7月8日売り表紙に俳優・ミリー・ボビー・ブラウンさんが登場

 人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」への出演で人気に火がついた俳優・ミリー・ボビー・ブラウンさんがAERAに登場。弱冠15歳の彼女に、これからのビジョンを聞いた。

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「僕が老人ホームに入る頃にはメリル・ストリープみたいな役者になってるはず。楽しみだなあ」と共演俳優の目を細めさせたのが12歳のとき。ネットフリックスの人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」で、ほとんど言葉を発さず、わずかに顔をしかめる、ビクッとするといった身体の動きだけで、謎の超能力少女エルの複雑な内面を表現した。しかも事前準備を一切しなかったという。

「だってエルという子が感覚的にわかっちゃったから。言葉のかわりに顔を使って会話をするのも楽しかった。演技って自分の感情、表情を使って他人を表現することでしょう? 私はまさに演技の定義どおりのことをしたわけ。あ、もちろん12歳のときはこんなことは全然考えてなかったけど! (笑)」

 本格的な演劇の訓練は受けていないが、4歳の頃から「アニー」「ムーラン・ルージュ」などのミュージカル映画に夢中だった。いまでも映画やドラマは大好き。

「何を見てもシーンの細かいところまで全部覚えてるし、見終わったあとも内容についてずーっと考えてしまう」

 エル役で一躍人気者になり、15歳の今はインスタのフォロワーが1940万人! モデルもこなせば、大好きなラップをトークショーで披露するなど才気煥発っぷりがまぶしい。ある授賞式の受賞スピーチではいじめ問題を提起する意識の高さもミレニアル世代らしい。果たして俳優としてのロールモデルはアンジェリーナ・ジョリー。

「現代のヤングアダルトとして世界の理解を深めるのはすごく大事なことだと思う。この仕事だといろんな国を旅して、いろんな人に会えるのも楽しい」

 ハリウッドの大物俳優の風格を予感させる新しいスターが配信ドラマから誕生した。

(ライター・鈴木あずき)

AERA 2019年7月15日号