AERA 2019年7月8日号より(イラスト:土井ラブ平)
AERA 2019年7月8日号より(イラスト:土井ラブ平)

 ダイエット中は、食べ物だけではなく飲み物も要注意だ。だが、夏は口当たりの良い飲み物を選びがちで誘惑も多い。どうすれば、無理せず効果的に成果を上げることができるのだろうか。決め手は内臓脂肪を落とす飲み方、そして運動法だ。

【写真特集】糖質オフ生活を乗り切るスーパー食材はこちら

*  *  *

暑い時期、飲み物にも気を配りたい。『内臓脂肪を落とす最強メソッド』の著者で池谷医院院長・池谷敏郎医師(57)がお薦めするのが、緑茶などに含まれる植物由来のポリフェノール「茶カテキン」だ。脂肪の燃焼を手伝う働きがあると言う。

「体脂肪率を絞る最終段階で約1カ月飲んでみたら、脂肪が効率よく落ちました。それだけで効くと言うより最後の一押しになる。逆に注意してほしいのは市販のスポーツドリンク。砂糖がたくさん入っていて、飲みすぎると肥満や糖尿病が悪化する危険性があります」

 もう一つ、飲み物で気になるのはアルコールの取り方だ。池谷医師は、問題はアルコール自体ではなく「つまみ」だと言う。

「糖質制限をしっかりやった上での適度なお酒ならそれほど太りません。炭水化物系のつまみを食べるからいけないんです。おかきや練り物には要注意です」

 では、何を食べながら飲むのがいいのか。池谷医師は血糖値が急上昇しないスルメやナッツ、チーズなどをすすめる。

「昨夜、イタリアンレストランで生ビールを3杯くらい飲みました。パスタやピザなどは控えめにしてお肉やサラダをたくさん食べましたが、体重は変わりませんよ」

 では、生ビールはジョッキ3杯までOK?

「いえ、実は生ビール3杯はちょっと多い。男性ならビールはジョッキ1杯、ワインはグラス2杯程度、日本酒は1合程度。女性はこの半分程度が適量と言われています。休肝日と過度な飲酒を繰り返すより、適量を毎晩飲むほうがいいですね」

 そして仕上げは運動。池谷医師は自ら考案した「ゾンビ体操」というユニークな運動を推奨している(イラスト参照)。

「特別なことをしようとしても続かないから、運動は日常生活に取り入れられるものがいい。テレビを見ながら、シャワーを浴びる前にやるなど、決めておくとよいでしょう」

著者プロフィールを見る
小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

小長光哲郎の記事一覧はこちら
次のページ