香取慎吾×リリー・フランキー対談 主人公役「難しいよりつらかった」と語る理由とは

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 俺はどうしようもないろくでなしです──。映画「凪待ち」で、どこまでも堕ちていく主人公・郁男を演じ、新境地を切り開いた香取慎吾。共演したリリー・フランキーが見た「新しい香取慎吾」とは。

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 香取慎吾の主演映画「凪待ち」。香取は、理不尽な暴力を前にした男の絶望と狂気を演じきった。共演したリリー・フランキーとは昔から知った仲だ。

リリー・フランキー(以下、リリー):僕ら、共演は初めてですね。

香取慎吾(以下、香取):リリーさんとは、僕と草なぎ剛が25年間やっているラジオ番組の構成作家として知り合ったんですよね。その後、俳優になったリリーさんを見ながら「いつか一緒にやりたいな」と思ってた。僕は1年半前から新しい道を歩き始めて、その最初の主演映画にリリーさんがいてくれて、本当にうれしかった。

リリー:オレは改めて「慎吾ちゃんすごいな」と思った。この映画は「犯人は誰なのか」というミステリーでもあるけれど、見る人は完全に犯人捜しをするのを忘れてるんですよ。それほど慎吾ちゃん演じる郁男に感情移入しちゃうんだと思う。

 郁男はある事件をきっかけにギャンブル依存症になり、どんどん堕ちていく。

リリー:難しい役だったと思うんです。ギャンブル依存は映像になりにくいし。

香取:難しいというより、つらかったですね。普通はどこかでつらさが解消されて、前向きになったりするシーンがあるけど、この映画にはそれがなかった。

リリー:でも、郁男の持ってるダメなところは、誰もが多かれ少なかれ持っている。それに人は1日や1年で変わるもんじゃない。郁男の再生もそんなに簡単じゃない。そこがリアルで、どこかに希望の匂いが残せる。その存在感がすごい。

香取:あのラストシーンは映画として最高に好きでした。

リリー:ダメ男がモテる、ってあるじゃない? ニュースで見てても「なんで?」ってピンとこないけど、慎吾ちゃんがやると、ダメなりの色っぽさや可愛げってあるのかなと感じる。ほうっておけないというか。

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