世界からのリーダーがまもなく大阪に集結する。毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説する、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』7月号では、6月28、29日に日本で初めて開幕されるG20サミットについて解説した。

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 トランプ大統領(米国)やプーチン大統領(ロシア)、習近平国家主席(中国)や文在寅大統領(韓国)、さらにはマクロン大統領(フランス)にメルケル首相(ドイツ)――。

 世界中のリーダーたちが一斉に日本にやってくる。6月28、29の両日、大阪市で開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席するためだ。

 サミットといえば、主要7カ国(G7)による首脳会議が有名だ。フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダが順番で議長国となり、今もG7サミットを主催している。直近では2016年5月末に日本が議長国として三重県志摩市での「伊勢志摩サミット」を開催した。

 過去6回ものG7サミットを主催した日本だが、G20サミットの自国開催は今回が初めて。参加国・機関や首脳の数、必要な宿泊施設や警備態勢、各国から集まるメディアの規模など、G7と比較してもはるかに巨大なイベントとなる。

 G7各国に中韓ロ、インドやブラジル、サウジアラビアやトルコなどを加えた計19カ国と欧州連合(EU)から成る正式メンバーに加え、オランダやスペイン、シンガポールやベトナムの4カ国、さらにはアフリカ連合(AU)や国際連合(UN)、世界銀行など13の主要国際機関の首脳が招待される。

 まさに政治、経済の要である世界中のリーダーたちが大阪に集うとあって、会議を円滑に成功させる義務が日本にはある。現地では交通規制や検問をはじめ、警備にあたる警官の数も増やし、爆発物対策でごみ箱が撤去されるなど、一般国民の日常生活でも協力が求められる。

 もともとサミットは1975年、世界をつなぐ経済分野を主要議題として議論するために、日米英など6カ国首脳が初めて開催した国際会議だった。カナダやEC(現EU)を加えて今のG7となり、国際的な政治課題の議論の場にもなった。

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AERA編集部
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